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(2022/8/22 05:00)
困難乗り越え喜びつかむ
(総合1から続く) 中央大学大学院理工学研究科の応用化学専攻で、電極基板上の酸化チタン粒子の配列に関する研究をしていました。周囲の影響で、子どものころから開発職に就職したいと考えていました。タムラ製作所は、同じ研究室の卒業生が会社説明をしてくださったことがきっかけで知りました。入社前にインターンシップ(就業体験)を通じて、入間事業所を見学する機会もありました。
入社後から現在に至るまで、入間事業所でソルダーレジストの開発を担当しています。数十種類の材料を混ぜて製造しているため、ある特性が顧客の基準を満たしても、他の特性が基準を満たさないときが日頃からあります。例えば、絶縁性と、配線パターンを隠したいといった外観についての要望では、両立の難しさがあります。
大学院で培った、現状を分析してより良いものを求める姿勢は仕事をする上で生きていると感じます。文献を調査したり、周りにアドバイスを求めたりして困難を乗り越えています。例えば、事業所にある実験室では、異なる基板を専門にする社員にも相談できる環境が整っています。理想通りにいかないことが多いですが、その分うまくいったときの喜びは大きいです。
将来、技術者としてお客さんの要望を聞いて、付加価値を高められる人間になりたいです。顧客との距離が近い海外拠点で、技術営業として働くことにも挑戦してみたいです。
週末には自宅でミュージカル映画をよく見ます。中学、高校でミュージカル部に所属していたので、部活で一緒だった友人を誘って、鑑賞する時もあります。元気が出て、また頑張ろうという気持ちになります。(文=阿部未沙子、写真=森住貴弘)
◇タムラ製作所 電子化学実装事業本部 機能材料開発統括部 林茉莉花(はやし・まりか)さん
(2022/8/22 05:00)