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(2023/10/16 05:00)
顧客目線で取り組む研究者に
(総合1から続く)尊敬する先生からの勧めで受験した横浜国立大学大学院工学府では、機能発現工学を専攻し、ゼオライト無機材料について研究しました。UBE三菱セメントを志望したのは、大学の先輩を通じてセメント業界を知ったことがきっかけでした。それまではラボで少量の生成物を作り、その反応を見るという、小さいことにこだわって取り組んできましたが、セメント工場を見学した際、その大規模さに衝撃を受けたことを覚えています。社会基盤となることに貢献したいという思いもありました。
1年目は工場、2―4年目は研究所の勤務を経て、現在は顧客に提出するセメントの試験成績表の作成を担当しています。数値の変動があった場合、本社の品質管理担当を通じて、工場にフィードバックすることもあります。大学時代に同じ無機材料を研究していたことから、分析機器や手法、データ解析方法は似ているところがあると感じます。
研究職はトライアンドエラーの繰り返しでしたが、試験成績表はミスが許されません。分からないことがあれば常に周囲に聞くこと、上司への相談・報告を意識して取り組んでいます。
これまでは研究職として、セメントを製造する側の目線で仕事に取り組んできました。今は営業とも連携し、顧客と製造の双方の目線を持ち合わせて取り組めるようになりました。こうした考え方を生かし、ゆくゆくは製造現場や研究所に戻り、貢献できたらよいなと思っています。
趣味はリフレッシュできる旅行。一人旅や友人と一緒に、基本国内を巡っています。2022年、山口県に転勤になり、中国・四国地方を開拓できました。(文=狐塚真子、写真=高山基成)
◇UBE三菱セメント 品質保証部品質保証室 吉田友香(よしだ・ゆか)さん
(2023/10/16 05:00)