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(2023/11/9 05:00)
精度・品質、中国勢と差別化
―受注状況は。
「2022年後半以降、中国のロボティクス関連の需要回復が遅れている。ただ表面実装機(マウンター)は、スマートフォン関連のサプライヤーからの引き合いが増えている。産業用ロボット分野も、車載バッテリー関連などのリニアコンベヤーモジュールへの投資は活発だ。水平多関節(スカラ)ロボットは大型を中心に中国向けが多いが、現地メーカーが台頭してきている。価格競争ではなく精度や品質の信頼性で差別化する」
―事業拠点である浜松ロボティクス事業所(浜松市北区)の生産能力を増強します。
「新築部分は23年中に、改築は24年5月末までに工事が完了し、設備移設後の24年6月に稼働する予定だ。組み立てスペースが従来比1・8倍に、事業部全体の生産能力は同約2倍に拡大する。稼働時には需要が回復しているだろう。ロボットや自社開発の無人搬送車(AGV)などを使い、自動化を『魅せる』工場にしたい」
―受注拡大に向けた施策は。
「自動車の電動化に向け、当社グループで商材と地域をクロスして顧客に提案する。例えば産業用ロボットとマウンター、後工程用の半導体製造装置を担う子会社のヤマハロボティクスホールディングス(東京都港区)を含め、『クロスセルグループ』という部署で相互に製品を販売している」
―「2023国際ロボット展」の出展内容は。
「『搬送』という切り口で展示する。リニアコンベヤーモジュールにスカラロボットや直動ロボット、ビジョンシステムなどを組み合わせたデモ機を出展する。AGVやグループ会社が提供する自動運転の電気自動車(EV)による搬送サービスと連携し、総合的なサイクルタイム削減や多品種少量生産への対応というメリットを訴求する」
―協働ロボットも開発中です。
「現在一部顧客にテストしてもらっており、24年には発売する。7軸で制御するため、工作機械に対して横から加工対象物(ワーク)を投入でき、走行レールが不要になる利点などを紹介する」
―どのような展示会にしたいですか。
「24年にはロボティクス事業部が40周年を迎える。マウンターの開発はスカラロボットを展示会で見た来場者からの打診で始まった。国際ロボット展もユーザーと新たな自動化にチャレンジするきっかけにしたい」(浜松支局長・本荘昌宏)
(2023/11/9 05:00)
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