(2025/1/8 09:30)
製造業のDXは果たして本当に進展しているのかー。製造業の中でも特に、営業関連に従事するリーダーはとかく悩みが大きくなりがちだ。顧客ニーズの多様化、一層のグローバル化の推進、それにつれ複雑化・長期化するプロジェクトの案件管理まで、求められる“生産性向上”をしなければならないのは分かるが、何からやったらうまくいくのか。こうした悩めるリーダー層に向け、名刺管理で知られるSansanでは、参加者交流型のセミナー「Sansan酒場」で、お酒やノンアルコールの飲み物を片手に、ネットワーキングを作りながらリアルな情報交換で学べる場を提供している。
IHIが実践する営業DXと課題をどう突破したのか
1月30日にSansan本社(東京都渋谷区)で開かれるセミナー「The Real ~dXの理想と現実」は、総合重工業企業として知られるIHIで、全社横断的な営業DX推進を行ってきた営業統括本部企画管理部企画戦略グループ課長の北田敏浩氏が登壇する。全従業員1000人以上程度の組織を持つ製造業で、DXや日頃の営業活動に悩みをもつ営業リーダー(営業関連の管理職層やDX担当者など)40名程度を対象に現在、参加者を募集している。
IHIは、電力会社や公共工事、工場向けの既存事業で生み出したキャッシュを原動力として、航空宇宙・ロケット事業、アンモニア燃料事業などの新たな成長事業にシフトすることで、持続的な成長を目指している。こうした中で、部門間の壁を越え、名刺から始まる人脈情報を起点とした顧客情報基盤をつくり、 活用を推進する中で、営業活動をこれまで以上によりドライブさせるための取り組みに力を入れてきた。
営業支援システムとの連携で顧客基盤情報をリッチ化
そんなIHIも専門性が高い事業展開ゆえに、以前は「人脈の属人化」や「サイロ化」で、営業戦略や営業に関するさまざまな情報を共有するのに多大なエネルギーがいるといった、おこりがちな社内カルチャーの悩みを抱えていたという。セミナーではこうした背景から、「そもそもなぜ営業DXが必要だったのか」「どのようなロードマップで浸透させていったのか」「壁をどう乗り越えたのか」といったリアルな内容が発信される。また営業支援のための顧客基盤システム「Salesforce」との連携により、多面的なリッチな情報管理がスムーズに進むようになったことなどが紹介される。
1000人以上の組織にありがちな悩みを共有
セミナーを主催するSansanマーケティング部の石田寛太氏は「製造業はモノづくりDXや物流部門自動化などの投資は進む傾向にあるが、営業部門のDXに十分なリソースを割けず、悩まれている企業もまだまだ数多い」と指摘する。
本セミナーはこうした悩める担当者に向けて、はじめの一歩は何をすべきか、共通の悩みを持つ企業同士にカジュアルな雰囲気で行われるワークショップスタイルで、お酒やドリンクやおつまみを交えて、語り合いながら交流できる場となる。
「『当社はDXに出遅れている』といった悩みを抱える方々にもぜひ参加してほしい」(石田氏)とし、リラックスした場で、熱く語り合える懇親会が企画されている。クラフトビールなども豊富に準備されており、従来、交流が好きな営業パーソンには“楽しみながら学ぶ”ができる場となりそうだ。
(2025/1/8 09:30)