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自動運転/ADAS評価試験向けに東陽テクニカ製「ドライビング&モーションテストシステム(DMTS)」が一般財団法人日本自動車研究所(JARI)にて採用

(2023/1/27)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:東陽テクニカ

自動運転/ADAS評価試験向けに東陽テクニカ製「ドライビング&モーションテストシステム(DMTS)」が一般財団法人日本自動車研究所(JARI)にて採用

~NEDOのグリーンイノベーション基金事業における研究開発を支援~

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、自社開発の「ドライビング&モーションテストシステム(Driving & Motion Test System、以下DMTS)」が、一般財団法人日本自動車研究所(Japan Automotive Research Institute、所在地:茨城県つくば市、代表理事 研究所長:鎌田 実、以下 JARI)にて、AD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)評価試験向けに採用されることが、2022年12月に決定したことをお知らせいたします。


当システムは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に創設された「グリーンイノベーション基金事業(※1)/電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」プロジェクトのテーマの一つである「電動車両シミュレーション基盤」の研究開発でAD/ADASのHILS(※2)試験向けに採用されるもので、自動車サプライチェーンにおける電動化・自動化の開発体制の高度化を図り、EV開発サイクルの高速化を通じてさらなるEV普及を目的としています。2023年12月に納入を予定しています。

(今回採用された「DMTS」イメージ)


背景/概要

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、さまざまな産業において官民での取り組みが進められています。
自動車業界においては、EVのさらなる普及に向け、自動運転の性能も必要な要素となっており、その性能評価には高精度なシミュレーション基盤が不可欠です。
JARIは、このシミュレーション基盤の研究開発として、EV開発における新たな安全規格SOTIF(※3)への対応に加え、レベル4(※4)の自動運転を実現するために、デジタルツインでのシミュレーション基盤を構築する手法を確立し、幅広いサプライヤーを含めた利活用を促すことで国内自動車メーカーや部品メーカーが共通利用できることを目指しています。今回の開発では、動力学シミュレーション精度90%以上として、実機を用いた性能検証期間を半減できるレベルで構築することが目標とされており、この構築に、東陽テクニカが自社開発した「DMTS」が採用されました。(※5)
今回採用された「DMTS」は、東陽テクニカが取り扱うシャーシダイナモやRadar(レーダー)シミュレーター、カメラシミュレーターを組み合わせた統合システムです。車両の操舵ができるシャーシダイナモ、至近距離まで評価できるレーダターゲットシミュレーターをハードウェアとして、評価の用途に応じて周囲の環境をソフトウェアで再現します。レーダーや衝突回避用カメラに、シナリオに基づいた衝突を回避するべき物標を認識させ、車両全体の評価を行います。これにより、自動運転で必要とされる自動ブレーキ(AEB)、車線逸脱警報(LDW)や車線維持補助装置(LKA)、定速走行・車間距離制御装置(ACC)などの機能の評価が行えます。屋外で実施していた評価試験が屋内でのシミュレーションで実施可能となり、天候などの影響を受けず試験の再現性を確保でき、膨大な工数を要する屋外での適合業務の一部を短時間でこなすことができるようになります。


「DMTS」は、今回採用された機能だけでなく、交通流シミュレーション、V2X、EV用電源評価システム、無線通信品質評価など、東陽テクニカが取り扱うさまざまな分野のソリューションを組み合わせ、開発用途に合わせた構築が可能です。
東陽テクニカは、JARIでの「DMTS」採用を通じて、EV、自動運転の開発体制の高度化を支援し、国内のさらなるEV普及に貢献してまいります。

(「DMTS」機能イメージ)
◆「DMTS」Webページ:https://www.toyo.co.jp/dmts/

【 今回の採用にあたり両社からのコメント 】
・一般財団法人日本自動車研究所 代表理事 研究所長:鎌田 実 氏
「今回、JARIが採択されたグリーンイノベーション基金事業は自動車業界のOEM、サプライヤーからも期待がかかっている長期プロジェクトで、高精度のモデルをいかに早く効率的に構築できるかが重要だと感じています。その構築にはHILSの設備が不可欠であり、今回さまざまな技術・知見を持った東陽テクニカにお力添えをいただきプロジェクトの達成に努めてまいります。」
・株式会社東陽テクニカ 代表取締役社長:高野 俊也
「当社が長年培ってきた技術・知見をトータルソリューションとして開発したDMTSが今回このように採用されたことを嬉しく思います。JARI様への支援を通し、EVや自動運転車の研究開発、国内のさらなるEV普及に貢献できるよう努力してまいります。」

鎌田氏(写真左)と高野(写真右)

※1 日本の新たな成長戦略として策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」のもと、NEDOに創設された総額2兆円の基金事業。グリーンイノベーション基金事業特設サイト:https://green-innovation.nedo.go.jp/
※2 Hardware In the Loop Simulation。実際のハードウェアも用いたシミュレーション。
※3 Safety Of The Intended Functionality。システムの故障がない状態における危険事象の発生を防ぐことを目的とした安全規格。
※4 高度運転自動化。ドライバー不在の完全な自動運転。
※5 「AD/ADAS HiLS試験装置」として株式会社加藤電気工業所が東陽テクニカの製品で落札。

<一般財団法人日本自動車研究所について>
一般財団法人日本自動車研究所(JARI: Japan Automobile Research Institute)は、自動車に関する技術の基礎的な調査・研究・技術開発および試験・評価を行う総合研究機関です。
近年、地球環境問題への対応、自動車のAI・IoT化の進展、自動車に対するニーズの多様化などを背景に、自動車産業およびモビリティ社会は大きな転換期を迎えています。こうした中、JARIは「環境」「安全」「新モビリティ」の3つを主な研究分野とし、5年先、10年先の社会ニーズを先読みした先進的な研究に取り組むことで、持続可能で安全・安心なモビリティ社会の実現に貢献していきます。
一般財団法人日本自動車研究所 Webサイト:https://www.jari.or.jp/

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953年の設立以来、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新に貢献してまいりました。その事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンス、セキュリティなど多岐にわたります。5G通信の普及、クリーンエネルギーや自動運転車の開発などトレンド分野への最新の技術提供に加え、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力し、国内外で事業を拡大しています。最新ソリューションの提供を通して、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/

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