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(2018/6/15)
カテゴリ:その他
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
すでに1万人近くの難民に被害
【2018年6月14日 コックスバザール(バングラデシュ)発】
モンスーン期に入り最初の大型の嵐がバングラデシュ南東部に到来したことで、この1週間、豪雨と強風がロヒンギャ難民キャンプと仮設居住地区を襲い、何千人もの子どもの健康と安全を脅かしています。
豪雨は洪水と土砂災害を引き起こし、土砂災害により子ども1人が亡くなったと報告されています。強風は数百戸の仮設住居を損傷・損壊し、弱い立場にある家族はこの嵐から身を守ることが出来ずにいます。
「雨が降り続き、地下水位が急上昇する中、何千人もの子どもたちとその家族が暮らす仮設住居が建つ丘陵地帯には、その砂質土壌を支える木や岩、低木もなく、地面は泥と化しています」とユニセフ(国連児童基金)バングラデシュ事務所代表エドゥアルド・ ベイグベデルは述べました。「このような最も脆弱な土地に暮らす難民たちが、より安全な場所に移動することが必要不可欠ですが、過去数カ月に何度も激変を経験してきた多くの家族は、仮設住居を離れることを躊躇しています」
ユニセフとパートナー団体は、20万人のロヒンギャ難民(うち50%以上が子ども)が、洪水と土砂災害の両方の危険に直面しており、そのうち2万5,000人が最も高い危険に晒されていると推定しています。
最近の豪雨後に実施した初期調査では、1万人近くの難民が直接的な被害を受けたことが明らかになっています。65%は強風によって、27%(約4人に1人)は土砂災害によって、4%は深刻な浸水や洪水によって被災しました。
さらに、これまでに分かっている範囲で、難民キャンプ内の仮設住居900戸近く、給水所15カ所、トイレ200基、ユニセフが支援する保健施設2棟、食糧配給所2カ所に損傷・損壊の被害が出ていると推定され、人々にさらなる苦難を強いています。現在、これらの施設の復旧作業が行われています。
難民キャンプに続く道路のほとんどは浸水し、最大の仮設居住地区を横断する主要な軍事車両用道路は、医療用車両のみの通行が許されています。
ユニセフとパートナー団体が運営する「子どもと女性にやさしい空間」の数カ所は、悪天候のために一時閉鎖され、何千人もの女性と子どもたちに影響を与えています。モンスーンによる豪雨の到来は、難民キャンプ内の健康上のリスク、特に急性水様性下痢症やコレラなど、水に起因する病気に罹る危険性を高めています。
「モンスーンによる雨が激しくなるにつれ、子どもたちが直面する危険も増します。けがをしたり、家族と離ればなれになったり、土砂崩れや洪水によって命を落としたりする危険に加え、病気に罹ったり、保健や教育を含む必要不可欠なサービスを受けられなくなるリスクもあります」とベイグベデルは言います。「何千人もの子どもたちがさらなる大惨事に見舞われることを回避するためにも、緊急に支援が必要です」
モンスーン期のピークにあたる6月、7月、および8月のコックスバザールの降水量は、2,500mm以上になると予測されており、今週後半にはさらなる降雨が予測されています。
ユニセフとパートナー団体は、防水シートや波型鋼板(トタン板)などの人道支援物資を、必要に応じて供給できるように事前に備蓄することも含めて、過去数カ月にわたり、モンスーンの雨がもたらす危険の緩和に向けた支援活動を行っています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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