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微細藻類ユーグレナの継続摂取により、免疫伝達物質の産生が促進され、インフルエンザ症状が緩和される効果示唆を確認しました

(2017/11/1)

カテゴリ:調査レポート

リリース発行企業:株式会社ユーグレナ

微細藻類ユーグレナの継続摂取により、免疫伝達物質の産生が促進され、インフルエンザ症状が緩和される効果示唆を確認しました

 株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下ユーグレナ)粉末やユーグレナ特有の機能性成分であるパラミロン※1を摂取することで、免疫伝達物質であるサイトカイン※2の産生が促され、その結果、インフルエンザウイルスの排除を促進することによりインフルエンザ症状の緩和効果が示唆されることを確認しました。


■背景と目的
 毎年冬季を中心に流行するインフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症です。インフルエンザウイルスに感染すると、ヒトの身体は、免疫伝達物質のサイトカインの働きによって免疫細胞を活性化し、ウイルスを体内から排除しようとします。
当社ではこれまでに、インフルエンザウイルスに感染したマウスにユーグレナ粉末もしくはパラミロンを経口摂取させると生存率が有意に向上するとともに、肺の中のインフルエンザウイルス数が減少することを報告しています(2015年2月9日)。今回は、ユーグレナ粉末またはパラミロンの摂取によるインフルエンザ症状の緩和に関するメカニズム解明を目的に、インフルエンザ感染マウスにて肺中のサイトカインの分泌量測定を行いました。

■研究の内容
 ユーグレナ粉末またはパラミロンを食事とともに2週間自由摂取させたマウスと、食事のみを与えたマウス(コントロール群)にインフルエンザウイルスを鼻腔投与した後、3日間に渡り、肺の中のサイトカイン7種の分泌量を測定しました。

■結果
 ユーグレナ粉末を食事と一緒に食べた群では、コントロール群と比較して、サイトカイン4種において分泌量が高値を示しました。また、パラミロンを食事と一緒に食べた群では、コントロール群と比較して、サイトカイン6種の分泌量が有意に上昇し、サイトカイン1種においては分泌量が高値となることが確認されました。
 すなわち、ユーグレナ粉末またはパラミロンをあらかじめ摂取すると、サイトカインの分泌量増加により免疫細胞が活性化し、インフルエンザウイルスの排除が促進されることでインフルエンザ症状の緩和効果を有することが示唆されました。

 上記の研究成果は、2017年9月30日にBiochemical and Biophysical Research Communications (BBRC)※3オンライン版に掲載されました。今後も当社では、微細藻類ユーグレナの医療分野等での利活用や食材としての付加価値向上を目指し、研究開発を行っていきます。

詳細は以下の通りです。

※1 パラミロン:グルコース分子がβ-1,3-結合により直鎖状に重合した多糖体
※2 サイトカイン:生体内で免疫の伝達を担うたんぱく質
※3 Biochemical and Biophysical Research Communications (BBRC) :オランダの学術雑誌


微細藻類ユーグレナの継続摂取によるインフルエンザ症状緩和のメカニズムについて

〇研究内容の詳細
  ユーグレナ粉末またはパラミロンと食事を2週間自由摂取させたマウスと、食事のみを与えたマウス(コントロール群)にインフルエンザウイルス(A/PR/8/34(H1N1))を鼻腔投与した後、3日間に渡り、肺の中のサイトカイン(IL-1β、IL-6、IL-10、IL-12(p70)、TNF-α、IFN-γ、INF-β)の分泌量を測定しました。

〇結果の詳細
 ユーグレナ粉末を食事と一緒に食べた群では、コントロール群と比較して、IL-1β、IFN-β、IFN-γ、TNF-αにおいて分泌量が高値を示しました。また、パラミロンを食事と一緒に食べた群では、コントロール群と比較して、IL-1β、IL-6、IL-12(p70)、IL-10、IFN-γおよびTNF-αにおいて分泌量が有意に上昇し、IFN-βにおいても高値が確認されました。





〇まとめ
 インフルエンザウイルス(A/PR/8/34(H1N1))に対し、ユーグレナ粉末またはパラミロンを事前に摂取すると、主にパラミロンの作用によって免疫伝達物質であるサイトカインの分泌量が増加して免疫細胞が活性化し、この結果、ウイルスの排除が促進され、インフルエンザ症状の緩和効果が示唆されたと考えられます。

以上

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