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RFマウントを採用する交換レンズ“RFレンズ”6機種を開発

(2019/2/14)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:キヤノン株式会社

RFマウントを採用する交換レンズ“RFレンズ”6機種を開発

レンズラインアップの拡充により「EOS Rシステム」を強化

キヤノンは、2019年中の発売を目指し、RFマウントを採用する交換レンズ“RFレンズ”6機種の開発を進めています。“RFレンズ”は、EFマウントと同じ内径54mmの大口径マウントとショートバックフォーカス(※1)というRFマウントの特長を生かすことで、従来のEFレンズに比べてレンズ設計の自由度を飛躍的に高めています。魅力的なレンズをラインアップに加えることで、「EOS Rシステム」を強化していきます。


キヤノンは、2018年9月5日に、レンズ設計の自由度を高め、光学の可能性を広げた、カメラ・レンズで構成する新たなイメージングシステム「EOS Rシステム」を発表し、新開発のRFマウントを採用する「EOS Rシステム」の核となる“RFレンズ”4機種を順次発売しています。


開発中のRFレンズ(外観サンプル)
現在、開発中の“RFレンズ”は、35mmフルサイズ相当のセンサーサイズに対応する、ズーム全域で開放F値2.8の大口径ズームレンズ3機種(“RF15-35mm F2.8 L IS USM”、“RF24-70mm F2.8 L IS USM”、“RF70-200mm F2.8 L IS USM”)、開放F値1.2の大口径中望遠単焦点レンズ2機種(“RF85mm F1.2 L USM”、“RF85mm F1.2 L USM DS”)、幅広い焦点距離をカバーする高倍率ズームレンズ1機種(“RF24-240mm F4-6.3 IS USM”)の計6機種です。2019年中の発売を目指して開発を進めており、仕様の詳細や価格は未定です。

写真・映像表現の本質は光を操ることにあり、その要はレンズです。キヤノンは、高解像・高コントラストな描写性能を実現する「理想のレンズ」への挑戦を続け、2018年12月19日にEFレンズの累計生産本数1億4,000万本(※2)を達成し、カメラ用交換レンズの累計生産本数において世界最多記録を更新しました。これからも、1987年から続くEOSシリーズの開発コンセプトである「快速・快適・高画質」を追求するとともに、ユーザーの撮影領域のさらなる拡大と新しい映像表現の可能性を提供していきます。また、魅力的で信頼性の高いものづくりに挑戦し続けることで、写真・映像文化の発展に貢献していきます。

※1 無限遠に焦点を合わせたときの、最後部のレンズ面の頂点から撮像面までの光軸上の距離が短いこと。
※2 EF-Sレンズ、EF-Mレンズ、RFレンズ、EFシネマレンズを含む。

<開発中のRFレンズ6機種の主な特長>





ズーム全域で開放F値2.8の大口径ズームレンズ3機種(“RF15-35mm F2.8 L IS USM”、“RF24-70mm F2.8 L IS USM”、“RF70-200mm F2.8 L IS USM”)



RF15-35mm F2.8 L IS USM


RF24-70mm F2.8 LIS USM
RF70-200mm F2.8 L IS USM
“RF15-35mm F2.8 L IS USM”、“RF24-70mm F2.8 LIS USM”、“RF70-200mm F2.8 L IS USM”は、露出の設定や調整がしやすく、プロフォトグラファーやハイアマチュア層に根強いニーズのあるズーム全域で開放F値2.8の、広角(焦点距離15-35mm)、標準(焦点距離24-70mm)、望遠(焦点距離70-200mm)の幅広い画角をカバーする大口径ズームレンズとして開発を進めています。大口径マウントとショートバックフォーカスというRFマウントの特長を生かし、「IS(Image Stabilizer=手ブレ補正機構)」を搭載するなど、「高画質・ハイスペック・コンパクト」のさらなる追求を図っています。
描写性能や操作性、堅牢性などで最高水準の性能を追求した「L(Luxury)レンズ」として、新たなラインアップとなる「F2.8 L ISズームレンズシリーズ」を開発し、ユーザーの撮影表現の幅を広げることを目指しています。


開放F値1.2の大口径中望遠単焦点レンズ2機種(“RF85mm F1.2 L USM”、“RF85mm F1.2 L USM DS”)



RF85mm F1.2 L USM
RF85mm F1.2 L USM DS
“RF85mm F1.2 L USM”と“RF85mm F1.2 L USM DS”は、卓越した光学性能を備えた、高画質を追求した開放F値1.2の大口径中望遠単焦点レンズとして開発を進めています。
“RF85mm F1.2 L USM”は、絞り開放から大きくて美しいボケ表現が楽しめるほか、描写性能や操作性、堅牢性などで最高水準の性能を追求した「L(Luxury)レンズ」として、プロフォトグラファーをはじめ、優れた映像表現を求めるすべての方への提供を目指しています。
“RF85mm F1.2 L USM DS”は、“RF85mm F1.2 L USM”と同様の光学系を備えながら、開発中のキヤノン独自の蒸着技術により、ボケ像のエッジを滑らかにし、柔らかな独特のボケ描写「DS(Defocus Smoothing)効果」を持つ、ポートレート撮影に適したレンズとして開発を進めています。


幅広い焦点距離をカバーする高倍率ズームレンズ1機種(“RF24-240mm F4-6.3 IS USM”)



RF24-240mm F4-6.3 IS USM
“RF24-240mm F4-6.3mm IS USM”は、EOS Rシステムのミラーレスカメラ「EOS R」(2018年10月発売)や“EOS RP”(2019年3月中旬発売予定)に適した小型・軽量設計でありながら、広角24mmから望遠240mmという幅広い焦点距離をカバーする高倍率ズームレンズとして開発を進めています。旅行をはじめ、スナップ、風景、ポートレートなど、幅広い分野への提供を目指しています。写真撮影はもちろん、動画撮影にも適した高倍率ズームレンズの実現を図ります。


<ご参考:展示会への参考出展>

開発中のRFレンズ6機種の外観サンプルを、2月28日(木)から3月3日(日)までの4日間、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されるカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)2019」において参考出展する予定です。


<ご参考:レンズ設計の自由度の向上について>

■ レンズ設計の自由度を高める大口径マウントとショートバックフォーカス
レンズの光学系は、複数枚のレンズの組み合わせにより構成されます。レンズの組み合わせにおいては、適切な硝材の選択、適切なレンズの形状や配置の設定により、総合的に収差を良好に補正し、目的とする光学性能の達成を目指します。

通常のレンズでは、光学系の中心付近に「絞り」を配置し、その前後に複数枚のレンズを配置して収差を補正しています。
図1:分散する光線
図1のように「トリプレット」と呼ばれる凸凹凸の3群3枚構成の光学系を例としたとき、絞り付近にある「中玉」では画面中心付近に結像する光線と画面周辺付近に結像する光線は1点に近づきます。一方、「絞り」から前後に離れて位置する「前玉」と「後玉」では、各光線は分離してレンズを通過します。この性質により、「中玉」が画面全域の光学性能に影響を与える一方、絞りから離れた位置にある「前玉」と「後玉」は画面周辺部の画質を向上させることができます。

図2:「前玉」を前に移動させた 	一眼レフ構造におけるレンズ設計
図3:「後玉」を後ろに移動させた 	ミラーレス構造におけるレンズ設計
一眼レフ構造の場合、ミラーがあるため、画面周辺部の画質を向上させるためには、レンズ内の最も被写体側にあるレンズ「前玉」の配置を前に移動する必要があり、レンズの大型化を招くことになります(図2)。一方、ショートバックフォーカスのミラーレス構造では、後方にミラーがないため、レンズ内の最もカメラ側(撮像面側)にあるレンズ「後玉」を撮像面に近づけることができます(図3)。

さらに、大口径マウントを採用することにより、より口径の大きなレンズを撮像面に近い位置で配置することが可能となります。小口径マウントの場合、マウントの内径の制約により大口径レンズの配置や口径に制約が生まれるほか、無理に後方に配置した場合は画面周辺部までの光線を大きく屈折させる必要があり、収差が発生しやすくなります。大口径マウントであれば、問題なく口径の大きなレンズを後方に配置し、周辺画質の向上を図ることができます。

■ レンズ設計の自由度を高めた“RFレンズ”
RFマウントを採用する“RFレンズ”は、EFマウントと同じ内径54mmの大口径マウントとショートバックフォーカスの採用により、レンズ設計の自由度をより一層高めています。「高画質・ハイスペック・コンパクト」といったレンズ設計の可能性を広げ、将来に向けて、魅力的なより多彩なレンズを提供することで、「EOS Rシステム」を強化していきます。

現在、さらなるレンズの選択肢を望む市場からの声が高まっており、キヤノンはEFレンズ同様に“RFレンズ”の充実したラインアップを目指し、開発に注力しています。

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※ ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

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