JIMTOF2018の歩き方How to look around the exhibition hall of JIMTOF2018
プレス/板金加工などの塑性加工業界は従来の大量生産から多品種少量変量生産へとシフトし、海外との競合からより高度な加工技術に加え、低コスト化、短納期への対応を強めている。特にプレス加工の主要取引先である自動車業界では電動化へのシフトなどを背景に軽量化ニーズが増加しており、素材ではアルミ、チタン、ハイテン材、CFRTPといった難加工材への注目度が高まってきた。また、こうした市場変化はプレス機械、板金機械メーカーをはじめ金型、型材、被加工材、潤滑、送り装置といった周辺メーカーにも波及し、技術開発が急がれている。
今回のJIMTOF2018の総合テーマは「つなぐ」。さまざまなつながりによって新たな付加価値を創造する「Connected Industries」の実現を目指し、先端技術の発表が期待されている。IoT、AIの進展はモノづくりを変え、工作機械、プレス機械、板金機械などの装置からそれらを支える要素技術のあり方も見直されてきている。特に塑性加工においては難加工材への対応と複雑形状への要求により高い精度が求められている。
工作機械では主軸の状態をAIで診断し、故障発生前に交換を促すシステム開発に取り組むほか、プレス/板金機械でも各種のセンシング技術やそれらを活用したモニタリングによる加工の見える化への取り組みも活発化。IoT、AIの潮流を塑性加工にいかに活かしていくかが注目されている。
さらに将来的に予想される労働人口の減少と低コスト化に向けた自動化ニーズも大きな焦点となっている。中でもプレス/板金加工分野では加工情報などの生産管理から工程間も含めた機械の稼動管理、故障の未然防止などIoTを駆使したネットワーク化の進行が著しい。ここ数年、機能が進化しているファイバーレーザなどの新規導入と合わせた無人化の動向も見所だ。
また、難加工材に対応した金型材料や表面処理などの要素技術も多く出展されており、金型の超寿命化を担保するメンテナンス関連機器などの要素技術の進歩にも注目したい。
プレス加工・プレス金型から材料、IT活用、生産システムまで、生産現場の課題に応える塑性加工技術の総合専門誌
発売日:毎月8日
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