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[ 自動車・輸送機 ]
(2016/9/29 05:00)
【浜松】ヤマハ発動機は石川県輪島市、東京大学の鎌田実教授らと共同で、10月下旬からゴルフカートをベースにした車両「エコカート」による公道での自動運転の実証実験を始める。乗降しやすく開放感もあるゴルフカートを市民や観光客の移動手段として活用する。ヤマハ発は実験で得た知見を自動運転技術や今後のゴルフカート開発に生かす考えだ。
エコカートは自社製のゴルフカートをベースに、最高時速20キロメートル未満の軽自動車の保安基準を適合させた。輪島市での実験は2014年秋に開始し、運転手が運転する4台が市内の観光地などを巡回している。夏には観光名所の一つである「輪島キリコ会館」の駐車場に電磁誘導線を敷設し、自走式での実証実験を行った。
10月下旬からは公道で自動運転の実証実験を始める。このため市などは電磁誘導線の敷設などを開始。ヤマハ発は公道で走るための車両の改良に着手した。自動運転の場合、乗る人が行う操作は発進、停止のボタンを押すこと。しかし公道では歩行者の飛び出しや急な障害物に対応するため、ハンドルによる操作を自動運転に優先させる“オーバーライド”という機能が必要になる。
ゴルフカートはもともとゴルフ場で電磁誘導線に沿って走行している。床が低くて乗り降りしやすく、視界が広く開放感もある。バスなどと比べ導入負担も軽い。このため観光客の移動や市民の近距離移動に適している。公共施設や医療機関、商店街などを結べば高齢者の足としても活躍しそうだ。輪島に導入したエコカートは輪島塗を思わせる光沢感のある黒色で、市民や観光客にも好評という。
(2016/9/29 05:00)
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