[ 機械 ]
(2016/10/17 11:30)
米国の国際製造技術展(IMTS)が9月12日(月)から17日(土)までの6日間、シカゴ市のMcCormickPlaceで開かれた。米国製造業の設備投資に弱さが見られる中での開催であったが、展示面積、出展者数ともに前回の2014年を上回った。来場者数はIMTS史上最高レベルの11万5612人の登録を記録するなど、活況に満ちた。
今回は出展社数が2375社で前回の2035社を上回る規模。日本工作機械工業会の会員企業の中からも46社が出展している。会場の展示物はロボットや各種ローダーを活用した自動化対応が前面に押し出されたのが目立った。米国では中小規模の加工会社でもロボットの普及が進んでいて、ロボットをコンパクトに納めた工作機械の提案などもなされていた。IMTSは営業活動が主体のビジネスショーの色合いが強い。そこでIoT関連システムやロボット活用が一段と進んだ展示がされていたのは「自動化の動きの本格化の表れ」(花木義麿日本工作機械工業会会長)と言える。
また、IoT(モノのインターネット)を活用したスマートなモノづくりについては、「その実現に必要となるセンシング技術の開発が進展中で、企業内の各レベル(機械・工場・会社)に応じた高度な情報処理により、モノづくりの“見える化”を推進する向きが見られた」(日工会担当者)。
アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)についても米国ではより積極的に取り組まれている。自由形状をロボットにより積層造形で創成する事例に加え、積層造形で製作された自動車や家までも展示されていた。アディティブ関連の展示は前回の数倍にものぼった。
これら次世代モノづくりへの提案は、いよいよ開かれるJIMTOF2016(日本国際工作機械見本市)においてもより鮮明になるだろう。
(2016/10/17 11:30)