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[ 自動車・輸送機 ]
(2016/11/3 17:30)
(ブルームバーグ)タカタが経営再建に向けて選定を進める出資者(スポンサー)候補から、米投資ファンドのKKRが外れたことが分かった。11月半ばをめどに候補を2、3陣営に絞り込む。
未公表情報のため匿名で話した関係者によると、タカタは10月下旬、ニューヨークで大規模リコールの対応策などについてスポンサー候補と主要自動車メーカーが意見交換する場を設けたが、KKRはいずれの会合にも出席しなかった。タカタ側は今後の選定作業について、KKRを除いた形で進めると関係者に伝えた。
ニューヨークの会合では、スポンサー候補がそれぞれ想定するリコール問題への対応策について詳細に説明したと関係者は語った。スポンサー候補の選定では、中国部品メーカー傘下で米自動車部品のキー・セーフティ・システムズ(KSS)、タカタにインフレーター(膨張装置)を供給しているダイセルと米投資ファンドのベインキャピタルの連合、米自動車部品のフレックス・エヌ・ゲート、エアバッグ最大手のオートリブも応札している。
タカタ側はステークホルダー(利害関係者)と合意形成した私的整理の上、年内の手続き完了を目指していたが、複数の参加企業からは今後生じる可能性のある負債や、米国を中心とした被害者による集団訴訟などへの懸念から、より透明性の高い法的整理が 提案されているという。
タカタとKKRの広報担当者は、いずれもコメントを控えた。
タカタ製エアバッグのインフレーターをめぐっては、異常破裂して、米国を中心に死傷者も出ており、自動車メーカーによる搭載車のリコールが拡大している。リコール費用や被害者による集団訴訟などの費用がどこまで膨らむか、不透明な状況だ。
タカタ株の2日終値は前日比15円(4.2%)安の343円。
(2016/11/3 17:30)