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[ エレクトロニクス ]
(2017/2/15 05:00)
古河電気工業は複数の物体を検出できる周辺監視レーダーを開発した。マツダが2月に発売した「CX―5」向けに量産を開始した。周辺監視レーダーは先進運転支援システム(ADAS)のキーデバイス。パルス方式を採用し、物体の検知精度が向上した。周辺監視レーダー関連事業で2020年度に売上高100億円を目指す。
古河電工子会社の古河AS(滋賀県甲良町)が開発した。国内メーカーとして開発・量産は初めてとみられる。レーダー近傍の感度が高いため、1メートルまでの近距離の対象物を検出できる。また、70メートルまでの中距離の検出も可能。
従来の監視レーダーは「周波数変調連続波方式」を用いるのが一般的。同方式では、複数の物体がある中でトラックなど強い反射物があると他の監視対象の信号が埋もれてしまうなどの懸念があったという。
開発した周辺監視レーダーはパルス方式を採用しており、断続的にパルス波を送ることで細かく検知できる。そのため、車両や自転車、歩行者など複数の物体に対しても個別に距離や相対速度を把握できる。
周辺監視レーダーは欧州製品が大きなシェアを占めていたという。古河電工が従来とは異なる方式で高精度なレーダーを開発したことで、完成車メーカーにとって選択肢が広がる。車両バンパーなどのデザインの制約が最小限で済むといった効果も期待される。
(2017/2/15 05:00)
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