- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2017/6/28 06:30)
東芝が進める半導体メモリー子会社「東芝メモリ」の売却で、当初予定していた28日の正式契約が困難な見通しとなったことが27日、分かった。優先交渉先に選んだ政府系ファンドの産業革新機構を軸とした「日米韓連合」と詰めの協議を行っているが、具体的な契約内容の決定や手続きの完了に時間がかかっている。東芝はさらなる協議を進め、月内の契約締結を目指す方針だ。
また27日には協業先で売却に反対してきた米ウエスタンデジタル(WD)が、新たな譲歩案を提案したと発表した。米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と連携し、革新機構などと組む内容で、WDは融資にとどめることで東芝が求める独占禁止法への抵触回避に配慮した形だ。
ただし、東芝関係者は「WDは入札に参加していないことだけでなく、現在の時間軸で提案を再検討するのは難しい」と、否定的な見方を示す。WDは譲歩案を提示したものの、米カリフォルニア州に申し立てている売却差し止めの訴訟を取り下げる姿勢は変えていないとみられ、今後の売却手続きへの影響は依然、不透明だ。
(2017/6/28 06:30)