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[ 中小・ベンチャー ]
(2017/7/5 05:00)
【さいたま】東洋シャフト(埼玉県川口市、黒田和弘社長、048・252・3008)は7月をめどに4工場で工作機械などをネットワークでつなぎ、IoT(モノのインターネット)化に乗り出す。生産情報などを収集し、歩留まり率の向上や機械の停滞を止めるなどして効率的な生産体制を整備していく。同社の機械部品の受注は好調に推移しており、人材不足感が顕著になっている。今後の労働者人口の減少も見据え、IoT化により、労働生産性を上げていく。
東洋シャフトは「一般産業機械用シャフト」などシャフト類や「精密送りねじ」などを生産している。受注は今のところ前年同期比で「130―150%程度で推移している」(黒田社長)と好調なことも、人手不足感に拍車をかけているとみられる。
ただ、同社のIoT化は短期的な視野ではなく、今後の労働者人口減少で、製造業が直面する労働者不足という課題に応えた解だ。
IoT化は同社の福島工場(福島県石川町)、新潟工場(新潟県阿賀町)、本社川口工場、福島棚倉工場(福島県棚倉町)にある工作機械など約60台の生産設備をネットワークで結び、現在の生産管理に加えて、個々の工作機械の生産情報を逐次収集する計画だ。
現在、主要設備を納入した大手工作機械メーカーと構築に向けた詰めの作業に入っている段階だが、歩留まり率の向上に向けた取り組みや、機械の稼働率を高める施策を展開していく。黒田社長は「工程順に効率よく生産していく体制ができる」と期待を寄せる。
また、製造トレーサビリティー(履歴管理)の情報も収集する。材料出所など生産した場所や機械、時間などの情報も収集し、取引先に提供する。ただ現在はIoT化に向けた初期段階であり、今後2年程度かけて全工作機械を結びデータを収集、解析して“スマートファクトリー”化を目指す。
同社は2013年8月、国内4番目となる棚倉工場を建設した。さらに16年に増築した。環境配慮型の工場として、省エネ、強固な耐震構造、非常時蓄電池などから給電するシステムを備えた。同工場の稼働も順調に軌道に乗ってきたことからIoT化に着手する。
(2017/7/5 05:00)
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