- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2017/9/21 14:30)
四日市の半導体設備拡張に強硬手段
【ニューヨーク時事】米ウエスタンデジタル(WD)は20日、国際商業会議所(ICC、本部パリ)の国際仲裁裁判所に対し、提携先の東芝が四日市工場(三重県四日市市)で進めている単独での半導体製造設備の拡張計画の差し止めを申し立てたと発表した。WDは東芝が半導体子会社「東芝メモリ」を競合相手が参画する「日米韓連合」に売却する方針を決議したことに強く反発しており、今後の製品調達が滞る懸念から新たな強硬手段に出た格好だ。
WDは5月に仲裁裁判所に「東芝メモリ」の売却差し止めを申し立て済み。協業している記憶用半導体フラッシュメモリー事業の売却にはWDの同意が必要なほか、製造設備を拡張する際にはWDが参加する権利があると訴えている。
東芝は、WDと共同運営する四日市工場での新製造棟への共同投資を協議していたが、8月に単独投資にかじを切った。新製造棟では大容量の次世代型メモリーを生産する計画。WDにとって四日市工場はメモリー生産の中核拠点。新製造棟への投資に参加できなければ、大きな需要が見込める次世代型メモリーの調達が大幅に制限されるため、死活問題となる恐れが出ていた。
(2017/9/21 14:30)