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[ 科学技術・大学 ]
(2017/10/12 19:00)
東大・木曽観測所が撮影成功
5年前に発見された直径15~30メートルの小惑星が12日午後2時40分ごろ、地球の南極から約4万2000キロまで最接近し、無事通過した。日米欧などの天文台が地球に衝突する恐れのある小惑星を監視するテストケースとして集中的に観測した。東京大の木曽観測所(長野県木曽町)は11日夜に撮影した画像をホームページで公開した。
小惑星「2012 TC4」は2012年10月に米ハワイ大のパンスターズ望遠鏡で発見され、太陽の周りを約1年8カ月かけて回っている。最接近時の距離は気象衛星「ひまわり」などの静止衛星より遠いが、大きさは13年2月にロシア・チェリャビンスク州上空で爆発した隕石(いんせき)と同程度だった。
木曽観測所は視野が広い口径105センチの望遠鏡を使い、11日午後8時40分ごろから約25分間、みずがめ座の方向で小惑星を撮影した。
望遠鏡は高性能カメラを取り付け始めたばかりで、約1年後に完成する予定。東大の大沢亮特任助教は「地球の近くにある小惑星のうち、見つかっているのは一握り。完成すれば木曽観測所で発見できるようになる」と話している。(時事)
(2017/10/12 19:00)