[ 政治・経済 ]
(2017/10/28 07:00)
(ブルームバーグ)米国の7-9月(第3四半期)実質国内総生産(GDP)は市場予想を上回る伸びとなった。個人消費が減速する一方で、変動の大きい在庫投資と純輸出寄与度の上昇が影響した。
米商務省の27日発表によると、第3四半期GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比3%増。前期の3.1%増とほぼ同水準だった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は2.6%増だった。一方、在庫投資と純輸出を差し引いた国内最終需要は1.8%増と、前期の2.7%増から急減速した。
経済の約7割を占める個人消費は2.4%増と、市場予想(2.1%増)を上回った。前期は3.3%増。個人消費のGDPへの寄与度は1.6ポイントで、前期の2.2ポイントから0.6ポイント低下した。
ハリケーンの影響は項目によってまちまちとなった。商務省は、ハリケーンのGDPへの影響は試算できないとしている。
JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ フェロリ氏は「今回のGDP統計におけるハリケーンの影響を明確に識別するのは難しいが、経済の足取りはかなりしっかりしているようだ」とし、「細目を見るとそこそこ堅調だ。個人消費は第2四半期からやや減速したが、なおまずまずのペースで拡大している」と加えた。
設備投資は3.9%増で、前期の6.7%増から減速した。非居住用構築物への投資が減った一方、機器や知的財産への投資は前期並みの伸びを示した。住宅投資は2四半期連続マイナスとなった。
個人消費の増加は特に自動車が寄与した。ハリケーンによる被害を受けて買い替えが進んだことが背景にある。一方でサービスへの支出は減速した。
個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコアで年率1.3%上昇と、前期(0.9%上昇)から伸びが加速した。
原題: U.S. Growth at Above-Forecast 3% on Consumers and Businesses (1)(抜粋)
(2017/10/28 07:00)