[ 科学技術・大学 ]

【電子版】11光年先、地球に似た惑星-国際チーム発見 太陽系に接近中

(2017/11/16 21:30)

地球から11光年離れた赤色矮星「ロス128」(画像上の明るい星)と惑星の想像図。生命の存在が期待される(欧州南天天文台提供)(時事)

おとめ座の方向に11光年離れた赤色矮星(わいせい)「ロス128」の周りで地球に似た惑星を発見したと、フランスのグルノーブル・アルプ大などの国際研究チームが15日発表した。太陽系外では4光年先の「プロキシマb」に次いで地球から2番目に近い惑星だが、太陽系に接近中のため、7万9000年後には最も近い惑星になるという。

赤色矮星は宇宙に多数ある小さな恒星で、水素の核融合が穏やかなため暗い。ロス128は質量、大きさとも太陽の2割弱。発見された惑星「ロス128b」は赤色矮星の周りを1周約10日で回り、距離は太陽―地球間の20分の1、質量は地球の1.35倍で、温度は20度から零下60度と推定される。

プロキシマbも赤色矮星の周りを約11日で周回するが、紫外線やX線が強烈で生命が存在するには厳しい。ロス128bは水が液体で存在するか不明だが、紫外線などは穏やかと考えられる。

研究チームは南米チリにある欧州南天天文台の直径3.6メートルの望遠鏡でこの惑星を発見した。建設中の同39メートルの巨大望遠鏡ELTが2024年に観測を始めれば、大気中の酸素などを捉え、生命の存在可能性を明らかにできるという。(時事)

(2017/11/16 21:30)

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