[ 政治・経済 ]
(2017/11/25 13:30)
2018年度税制改正の最大のテーマである所得税改革で、全ての納税者に適用される「基礎控除」をめぐり政府・与党が、高所得者を対象に減額を検討していることが24日、分かった。対象とする年収水準は今後詰めるが、年収が2500万円を超えれば控除なしとする案などが浮上している。
所得税の課税対象額から一定額を差し引ける控除制度のうち、基礎控除は全ての人に無条件に適用されており、現在1人一律38万円。政府・与党は働き方が多様化する中、フリーランスの人らの基礎控除を引き上げ、減税とする方針。その財源確保のため、高所得者層の基礎控除減額を検討することにした。
米国や英国は年間所得が一定水準を超えた場合に基礎控除などを減らす制度を導入。英国の場合、1648万円以上で基礎控除を認めない仕組みになっており、減額対象の年収水準の検討に当たっては、こうした事例を参考にする考えだ。
ただ、18年度改正では、会社員らに適用される「給与所得控除」についても、高所得者を対象に縮小する方向で検討。負担が増える高所得者層の反発は必至で、基礎控除の縮小は結論が持ち越される可能性もある。(時事)
(2017/11/25 13:30)