【電子版】ＪＡＸＡ金井宇宙飛行士 国際宇宙ステーションに向けて出発

• 

  金井さんを載せたロシアのソユーズロケット（ＪＡＸＡ/ＮＡＳＡ提供）

宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）宇宙飛行士の金井宣茂さん（４１）が搭乗するロシア宇宙船「ソユーズ」が１７日１６時２１分（日本時間）、国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）に向け、カザフスタン・バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。金井さんはＩＳＳでアルツハイマー病の原因となる物質の成長実験など多くの科学実験をこなす計画で、基礎科学の発展だけでなく産業への応用なども期待される。

ソユーズは打ち上げ約９分後、軌道投入に成功した。１９日にＩＳＳに結合し、約半年間ＩＳＳに滞在。２０１８年６月上旬に地球へ帰還する。

金井さんはＩＳＳ滞在中に、日本実験棟「きぼう」で、アルツハイマー病や糖尿病の原因とされている「アミロイド繊維」の成長実験を行う。微小重力下で同繊維がどのように疾患に関わるかを調べ、その成果を創薬や治療法の開発につなげる。

またきぼうでは水再生システムの検証や宇宙飛行士をサポートするドローン（飛行ロボット）の実証も行う予定だ。

金井さんは海上自衛隊の医師出身。今回が初飛行で、ＩＳＳに長期滞在する日本人の宇宙飛行士として７人目となる。新世代の宇宙飛行士と呼ばれる油井亀美也さん、大西卓哉さんに続き、ＩＳＳでのミッションに挑む。