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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/12/19 13:00)
(ブルームバーグ)中国の電気自動車(EV)メーカー、蔚来汽車が創業後3年で初めて発売したEV車「NIO ES8」は、米テスラなどの競合モデルを価格面で脅かしている。
蔚来が北京で16日遅く発表したところでは、スポーツタイプ多目的車(SUV)のES8は1回の充電で約500キロの走行が可能で、中国の顧客は44万8000元(約760万円)で購入できる。これに対してテスラの「モデルX」は83万6000元、独BMWのガソリン車「X5」は59万6300元かかる。
蔚来の創業者、李斌氏は「当社の目標は充電を給油よりも手軽なものにすることだ」と語る。
蔚来はテンセント・ホールディングス(騰訊)などの投資家から10億ドル(約1130億円)余りを調達後、世界最大のEV車市場である中国で次の成長段階に備えている。同社は今後、テスラに加え、中国の比亜迪(BYD)や業界の巨大企業である独フォルクスワーゲン(VW)、米ゼネラル・モーターズ(GM)と競合することになる。
中国では原油輸入への依存を減らすため新エネルギー車へのインセンティブが導入されて以降、蔚来を含む複数の新興企業が誕生した。世界各国の政府が大気汚染を抑制するため化石燃料で走る車の段階的廃止を検討する中、自動車メーカーはゼロエミッション技術の開発を急いでおり、内燃エンジンに代わる実行可能な主要手段として電池が浮上している。
蔚来によると、7座席を備えるES8は4.4秒で時速100キロに加速でき、制動距離は33.8メートル。所有者はバッテリー交換ステーションを利用するか、運転者の元に駆け付ける「パワー・モバイル」サービス車の助けを借りて充電することが可能。
蔚来は2020年までに中国でバッテリー交換ステーション1100カ所を整備し、「パワー・モバイル」サービス車1200台余りを保有する計画。同社はさらに、ロードサービスなど他の無料サービスも提供する方針だ。
(2017/12/19 13:00)