[ エレクトロニクス ]

【電子版】サムスン、1対50の株式分割実施へ 10-12月は過去最高益

(2018/1/31 13:30)

  • 半導体メモリーとiPhone X向け有機ELが利益を押し上げ、10-12月決算では過去最高利益となった(ブルームバーグ)

 韓国サムスン電子は31日、「株主価値を高めるための措置」として株式分割を実施することを明らかにした。この日発表した昨年10-12月(第4四半期)決算では、利益が過去最高を記録した。半導体メモリーの需要や「iPhone(アイフォーン)X(テン)」向け高品位ディスプレーの販売が好調だった。

 サムスン株は一時8.7%高。同社の発表によれば、取締役会が1対50の株式分割を承認した。また、発表資料によると、純利益は過去最高の12兆ウォン(約1兆2200億円)。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は12兆1000億ウォンだった。

 半導体メモリーの販売とアイフォーンX向け有機ELスクリーンの受注が部品関連の利益を押し上げ、ウォン高の影響を相殺した。2017年は同社の利益が過去最高、株価が上場来高値をそれぞれ更新したにもかかわらず、サムスングループの事実上のトップ、李在鎔サムスン電子副会長が贈賄罪で有罪判決を受けており、同社にとって波乱に富んだ1年となった。

 大信証券のアナリスト、クレア・キム氏は決算発表前の段階で、「李副会長の状況がどうであれ、サムスンにとって最優先事項は、ウォン高や保護主義懸念の高まりなど不確実性に直面しても利益を維持することだ」と述べた。

 サムスン株はソウル時間午前9時28分(日本時間同)現在、5.2%高。17年は41%上昇していた。

 営業利益は15兆1500億ウォン、売上高は66兆ウォンと、それぞれ9日公表の暫定集計と変わらず。サムスンはウォン高が利益を6600億ウォン押し下げたと説明。1-3月(第1四半期)については、ウォンの変動や季節的な需要減に伴う「マイナスの影響」を見込んでいると指摘した。(ブルームバーグ)

(2018/1/31 13:30)

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