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[ エレクトロニクス ]
(2018/2/7 05:00)
三菱電機は6日、低コストを特徴とするアレーアンテナ(写真)を開発したと発表した。多数のアンテナ素子を個別に小型モーターで回転させてビーム(電波)走査する独自方式を採用。高周波半導体でビーム走査する従来方式と比べ、価格を10分の1にできるという。価格面のハードルが下がり、アンテナの適用対象を従来の空港レーダーや移動体衛星分野から、ドローンや工業用マイクロ波加熱装置などに広げられるとみている。2020年頃の実用化を目指す。
今回、三菱電機が開発したアレーアンテナ「REESA(リーサ)」は、位相(電波の山と谷の位置)を約2度刻みで細かく制御し、アンテナそのものは固定した状態で高精度なビーム走査を実現した。
アンテナが適切に電波を出したり、受けたりするにはビーム走査が不可欠。機械駆動式パラボラアンテナはアンテナそのものを動かすため、大型化してしまう欠点がある。また、高周波半導体アレーアンテナは価格が高くなってしまう課題があった。
三菱電機のリーサは、アンテナ素子をモーターで回転させるという機械駆動要素を一部残すユニークな発想で、低コスト化・小型化を実現した。
(2018/2/7 05:00)