[ 地域経済 ]
(2018/2/6 22:00)
大雪で動けなくなった乗用車とドライバーら(6日、福井市内の国道8号、時事)
大雪の影響のため、福井県と石川県を結ぶ国道8号で6日、計約1500台の車が立ち往生し、福井県は陸上自衛隊に災害派遣を要請した。同日午後9時現在で、けが人や体調不良の情報はないが、国土交通省福井河川国道事務所によると、10時間以上動けない車もあり、解消の見通しは立っていないという。
同事務所によると、立ち往生が発生したのは福井県坂井市から同県あわら市へ北上する車線約8キロメートルと、石川県加賀市からあわら市へ南下する約9.3キロメートル。雪にはまって動けなくなった車があるほか、並行して走る北陸自動車道の通行止めで8号に大量の車が流入したことなどが原因とみられる。
陸自は、要請を受け第14普通科連隊(金沢市)などから隊員約170人を現場に派遣。午後5時前から、あわら市内で車の周辺の雪をスコップで取り除く作業を始めた。作業は夜通し続け、愛知、滋賀両県の駐屯地からも増員が7日朝までに現地入りする。福井県警も、機動隊員が除雪や交通規制などに当たる。
県は、国道の東約200メートルの坂井市役所丸岡支所に救護室を開設し、医師1人と保健師2人を派遣。ドライバーの健康管理や体調不良を訴える人のケアを担当する。ドライバーらには、あわら市などが用意したおにぎりや飲料水などの救援物資が配られた。(時事)
福井は記録的大雪 日本海側、8日まで警戒―気象庁
強い寒気や低気圧の影響で、日本列島は6日も日本海側を中心に大雪が降った。福井県では記録的な大雪となり、福井市では1981年以来37年ぶりに最大積雪が130センチメートルを超えた。
日本海側は8日にかけて雪が続くほか、四国から東海の太平洋側でも7日にかけて大雪が予想される。気象庁は、大雪による交通の乱れや雪崩などに注意を呼び掛けた。東北、北陸の海上では強風や高波にも警戒が必要。
総務省消防庁がまとめた4日以降の大雪被害によると、新潟、富山、石川、福井の4県で計19人が重軽傷を負った。福井市消防局などによると、6日午前、市内の駐車場の雪に埋もれた車内で50代男性がぐったりしているのが発見され、その後死亡が確認された。一酸化炭素中毒の可能性があるという。
全日空は6日の富山・小松両空港の発着便、日本航空も小松発着便が全便欠航した。JRも信越線新津―直江津間や北陸線敦賀―金沢間などが終日運休した。
6日午後5時までの24時間降雪量は、石川県加賀市81センチ、福井市65センチ、富山県高岡市52センチメートルだった。国土交通省が石川県白山市に設置した積雪計では午前9時に622センチメートルを観測した。
7日午後6時までの24時間予想降雪量は多い所で、東海、北陸60センチ、東北、近畿50センチ、中国40センチ、北海道、関東甲信、四国30センチ、九州北部20センチメートル。
その後、8日午後6時までの24時間降雪量は多い所で、北陸40-60センチ、東海30-50センチ、東北、関東甲信、近畿20-40センチメートルと予想される。(時事)
(2018/2/6 22:00)