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[ エレクトロニクス ]
(2018/2/17 15:00)
クアルコムは独禁法の抵触を懸念する一方で、ブロードコムとさらなる話し合いの余地があるとの立場を示した(ブルームバーグ)
独禁法の抵触を懸念
米半導体メーカーのクアルコムの取締役会は、同業のブロードコムと協議した結果、同社が提示した1210億ドル(約12兆8300億円)相当の修正買収案の承認に至らなかったと発表した。買収の行方は、株主の決定に委ねられる可能性が高まった。
クアルコムはその一方で、ブロードコムとの14日の協議を「建設的」と受け止めており、さらなる話し合いの余地があるとの立場を示した。
クアルコムはブロードコムに宛てた16日付の書簡で、「今回の提案がクアルコムの企業価値を著しく過小評価するだけでなく、受け入れ難い高水準のリスクを伴い、クアルコム株主の最善の利益にならないという点で取締役会の見解が引き続き一致した」と説明した。クアルコムは、買収が反トラスト(独占禁止)法に抵触しかねない問題も懸念している。
16日の米株市場では、クアルコムの株価が0.7%安の64.85ドル、ブロードコムは1.2%安の248.89ドルで終了した。クアルコムが3月6日に開く株主総会では、ブロードコムが推す取締役候補の承認の是非について議決が行われる。選任された場合、1株82ドルの修正買収案への反対が覆される可能性が出てくる。(ブルームバーグ)
(2018/2/17 15:00)