[ ICT ]
(2018/2/27 10:30)
大画面モデルのディスプレーは約6.5インチで、「X」(5.8インチ)より大きくなるという。Face ID用センサーなどが収められた上部の「切り欠き」もなくなる見通しだという(写真はiPhone X、ブルームバーグ)
米アップルは年内に3種類の新しいiPhone(アイフォーン)発売を予定している。過去最大サイズのアイフォーンと、現行の「X(テン)」と同サイズで機能を改良したモデル、そして「X」の主要機能を一部備えた廉価版だ。
これら製品に詳しい複数の関係者によれば、新製品はいわゆる「ファブレット」(携帯電話とタブレット端末の中間となる画面サイズのスマートフォン)が持つマルチタスク機能の人気に応える一方、「X」と同タイプでより手頃な価格を求める消費者にも対応することが狙い。
アップルはこれら新製品について既にサプライヤーと試験を実施しており、今秋の発表を予定している。ただ関係者らによれば、計画は変更される可能性もある。関係者らは内部の計画だとして匿名を条件に語った。アップルの広報担当はコメントを控えた。
ループ・ベンチャーズの共同創業者でアップルウオッチャーとして知られているジーン・マンスター氏は「大きな話だ。スクリーンサイズに重要なアップグレードがあれば、スマホの買い替え需要が一挙に広がる。アイフォーン6発売時がそうだった。成長という点で同じようなステップにつながると思う」と述べた上で、「販売急増が見込まれる市場は恐らくアジアだ。端末を1つだけ持つ消費者が多く、好まれるのは大型スマホだ」と指摘した。
過去最大サイズとなるアイフォーンはスクリーンが6.5インチ近い大きさで、スマホ市場で最も大きなサイズの主力製品の1つとなる。ボディー全体のサイズは「8プラス」とほぼ同じだが、「X」で使われた縁なしデザインを採用するため、スクリーンは約1インチ大きくなる。
アップルはこの大型機種についての説明で、韓国のサムスン電子が広めた「ファブレット」という言葉を使わない公算が大きい。
アップルはまた「X」のアップグレード版と新しい最大機種に「ゴールド」色を加えることを検討している。同社は現行「X」モデルのゴールド色開発を進めていたが、生産上の問題で断念していた。端末カラーの選択肢にゴールドを加えることは特にアジアの消費者へのアピールになり、アジアでの売り上げ拡大に寄与する見込み。ただ最終的にゴールド色追加を取りやめる可能性もある。(ブルームバーグ)
(2018/2/27 10:30)