[ 政治・経済 ]
(2018/2/28 22:30)
一般会計総額が過去最大の97兆7128億円となる2018年度予算案は28日夜の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、参院に送られた。予算案は憲法の衆院優越規定により参院送付から30日後に自然成立するため、年度内成立が確定した。与党が早期成立に全力を挙げるのに対し、野党は裁量労働制に関する厚生労働省の調査をめぐる問題を引き続き追及する方針だ。
参院予算委員会は28日の理事懇談会で、3月1、2両日に安倍晋三首相と全閣僚が出席して基本的質疑を実施することで合意した。5日は集中審議を行う方向だ。
裁量労働制に関する調査結果に多くの異常値が見つかった問題を受け、立憲民主、民進など野党側は政府に対し、裁量制の対象拡大を盛り込む「働き方改革」関連法案の提出を見送るよう主張。参院でも追及を継続する。学校法人「森友学園」問題も改めて取り上げ、佐川宣寿国税庁長官の証人喚問を要求する。
衆院本会議では予算案採決に先立ち、野党が提出した河村建夫予算委員長(自民)解任決議案を与党などの反対多数で否決した。所得税の控除制度見直しを柱とする税制改正関連法案なども可決、年度内に成立する見通しだ。
予算案が過去最大を更新するのは6年連続。首相が看板政策に掲げた「人づくり革命」に関し、待機児童対策などの関連費を計上した。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」や長距離巡航ミサイルの導入経費も盛り込んだ。(時事)
(2018/2/28 22:30)