[ 金融・商況 ]
(2018/3/8 13:30)
金融庁はコインチェックに2度目の業務改善命令、顧客資産流用が判明したビットステーションなどに業務停止を命じた(ブルームバーグ)
7社を行政処分、コインチェックに再び改善指示
金融庁は8日、仮想通貨交換業者ビットステーション(名古屋市)とFSHO(横浜市)に対し、1カ月の業務停止を命じた。ビットステーションで幹部による利用者の仮想通貨の私的流用が判明、顧客保護体制などが不十分と判断した。580億円相当の仮想通貨が流出したコインチェック(東京)には2度目の業務改善命令を発動した。仮想通貨業者への業務停止命令は初めて。
3社は、改正資金決済法に基づく登録審査中の「みなし業者」。同じくみなし業者のバイクリメンツ(東京)とミスターエクスチェンジ(福岡市)、登録業者のテックビューロ(大阪市)とGMOコイン(東京)も改善命令を受けた。
処分された交換業者は計7社に上る。金融庁は市場が急拡大する中、「システム管理や顧客保護など内部管理の体制構築が追い付いていない」(幹部)とみて、業者への監視を強化する方針だ。
業務停止の2社は8日から4月7日まで、仮想通貨の引き出しなどを除き業務ができない。ビットステーションは登録申請の取り下げを申し出ており、廃業する見通しだ。FSHOは、高額の仮想通貨売買など資金洗浄の疑いがある取引を確認する体制が不十分だった。
コインチェックへの改善命令は1月29日以来2度目。資金洗浄対策や内部監査の体制が不十分とみて経営体制の抜本見直しを求めた。和田晃一良社長は8日午後に記者会見し、被害にあった顧客への補償方針などを説明する。
バイクリメンツなど4社でも顧客保護など内部管理体制に不備があった。処分された7社は22日までに業務改善の報告書を提出する。
金融庁は、流出問題を受けてコインチェックに業務改善命令を出し、立ち入り検査に入った。さらに国内で営業するすべての交換業者への検査にも着手。問題が見つかった業者を先行して処分することにした。(時事)
(2018/3/8 13:30)