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[ エレクトロニクス ]
(2018/5/13 12:00)
米エヌビディアの5-7月(第2四半期)売上高見通しは、市場の期待をさらに上回る数字となったが、主力の画像処理半導体(GPU)売上高のうち不安定な仮想通貨市場向けの割合が予想以上に高いことが判明した。
同社が10日明らかにしたところによると、仮想通貨のマイナー(採掘者)向け売上高は2-4月(第1四半期)に2億8900万ドル(約320億円)だったが、5-7月は3分の1程度にとどまる見通し。仮想通貨市場に関連する売上高の数字を同社が公表したのは初めて。
創業者のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はゲーム向けGPUの販売は依然として力強いと指摘した。10日の発表資料によると、5-7月の売上高は約31億ドルになる見通し。これはブルームバーグ集計のアナリスト予想平均29億5000万ドルを上回る水準だ。
エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は電話会議で、「仮想通貨のマイナーが2-4月期に当社の画像処理半導体(GPU)を大量に購入し、価格を押し上げた」と説明。「その結果、多くのゲーマーがGEFORCE新製品を買えなかったと考えている」と述べた。
データセンター事業者は機械学習や画像認識、言語処理といった人工知能(AI)での処理が必要な膨大な仕事量をこなす上で高性能半導体に依存しており、エヌビディアはこのトレンドに乗った。一方、 仮想通貨のマイナー(採掘者)が高性能グラフィックス・チップカードを大量に購入しているため、同社はパソコン買い替えを検討しているゲーム愛好者からの需要にほとんど追いついていない状態となっている。
2-4月の純利益は12億4000万ドル(1株当たり1.98ドル)と、前年同期の5億700万ドル(同79セント)から増加。売上高は前年同期比66%増の32億1000万ドル。(ブルームバーグ)
(2018/5/13 12:00)