[ ICT ]
(2018/5/16 12:00)
米フェイスブックは15日、1-3月に偽アカウント5億8300万件を削除したことを明らかにした。その大半は作成から数分以内だったと説明している。
同社は社会規範をどれだけ効果的に実行しているかを示す報告書を初めてまとめた。それによると、スパム8億3700万件、ヘイトスピーチ250万件も削除された。
フェイスブックには今年、個人情報の利用や月間22億のユーザーへの有害コンテンツの影響を巡り厳しい目が注がれており、各国政府が同社の方針に疑念を呈している。報告書は年2回作成される予定で、サイト上で閲覧される前にルール違反を警告できるようフェイスブックの人工知能(AI)システムがどの程度学習しているかも示す。
一部の問題はコンピューター利用での対処が最も適していることが判明した。AIの支援により、ユーザーの苦情が来る前にスパムのほぼ100%、成人ヌードの96%に削除の警告が出た。ただ、AIによるヘイトスピーチの発見は38%にとどまった。ヘイトスピーチはコンピューターが文の意味を理解できないことが多いためAIでの対処がより難しい。例えば、誰かを攻撃するため人種差別的な中傷をしたのか、その中傷を話題として取り上げているのかといった区別だ。
コンテンツ警告でAI利用効果は高まる傾向にあるが、作業を完了させるにはフェイスブックの監視担当者の目がなお必要だ。ヌード写真がポルノなのかアートなのかは、人の目で大抵判断できる。同社はセキュリティーとコンテンツ対策に年内に2万人を充てる方針だ。(ブルームバーグ)
(2018/5/16 12:00)