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2018防災産業展in東京/紙上プレビュー(上)NTNほか

(2018/5/23 05:00)

「2018防災産業展in東京」(主催=日刊工業新聞社、共催=日本防災産業会議)が30―6月1日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催される。住居や社会インフラ(ライフライン)に特化した防災・減災技術や製品を展示し、セミナーやシンポジウムで最新情報を発信する。主要な出展企業・機関の展示を紙上プレビューする。(3回連載)

【NTN/自然エネ発電のLED街路灯】

NTNは太陽光と風力で発電した電力で発光ダイオード(LED)照明を点灯する「ハイブリッド街路灯」を展示する。非常時は独立電源として活用できる。大阪大学などと共同で、同街路灯とスマートフォン用災害マップを接続する実証実験も進めている(写真)。これら災害時の情報インフラ構築のための取り組みも説明する。同じ自然エネルギーを使った発電システムとしてマイクロ水車も紹介する。水路に簡単に設置できて高効率に発電できる。増水時やメンテナンス時には、作業者が1人で5分以内に水車翼を引き上げられる。

【NTTコミュニケーションズ/長時間停電対応の移動電源車】

NTTコミュニケーションズは災害などによる長時間停電時に電話局やデータセンターの運用を継続させる最後のバックアップ装置となる移動電源車(写真)を展示する。全長11・64×幅2・49×高さ3・7メートルのトラックベースの車体に発電機を搭載。長時間停電が発生した地域の電話局に運搬した後、ケーブルで接続する。電話局の蓄電池や非常用発電装置が稼働できなくなった後でも車上の発電機を動かして電話局内に電力を供給できるようにする。電話局やデータセンターの必要容量に合わせて移動電源車3台による並列運転もできる。

【SIP/地震時被害推定システムを紹介】

SIP「レジリエントな防災・減災機能の強化」は、石油コンビナートにおける地震時被害推定システム(写真)を紹介する。地盤の液状化により被災の可能性がある施設につき、調査、診断、対策をパッケージ化し、提案する。事前の強震動予測評価と地震観測情報をもとに、石油タンクなどの損傷や液面の揺れなどを推定。事故予防や効率的な応急対応を支援する。石油コンビナート以外にも展開できる。内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で、港湾空港技術研究所、総務省消防庁消防研究センター、土木研究所が共同で開発した。

【カワハラ技研/組み立てやすい仮設トイレ展示】

カワハラ技研(東京都中央区)は、備蓄型仮設トイレ「ほぼ紙トイレTM=写真」を出展する。工具不使用で、女性2人でも組み立てやすい個室洋室トイレ。耐水加工を施し、屋外設置が可能。トイレのタンクはDCPD(ジシクロペンタジエン)樹脂製。400リットルの大容量で、約1600回分使用できる。最終処理は満杯時に封をして、焼却場へまとめて輸送できる衛生設計だ。災害時のインフラ復旧までの間、排せつ物が処理できずに起こる二次感染の拡大防止に役立つほか、ドアを内開きにするなど、痴漢被害といった治安面も意識している。

(2018/5/23 05:00)

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