[ オピニオン ]
(2018/8/29 05:00)
将棋の名人戦の舞台で知られる山形県天童市の天童ホテル。地上10階建てで、コンベンションホールも備えた地元・天童温泉でもひときわ目立つ宿泊施設だ。その存在は製造業が集う“商談”の場としても浸透しつつある。
7月、ほぼ全館を会場とした「2018 山形県広域商談会」が開かれた。今年で30回目。参加企業、参加者ともに過去最多のにぎわいとなった。ロビーをはじめ通路も人で埋まり、館内は熱気に包まれた。
発注企業と受注企業を合わせて527社878人が参加。主催する山形県企業振興公社によると、製造業の個別面談方式で実施される商談会としては、全国屈指の規模という。「探している企業に出会える」との口コミも広がっている。
国内製造業の景気が拡大する動きを見せる中、発注企業は前年より13社増の181社が参加。新規参加は前回より4社増えた。山形県内の多種多様なニーズに応えられる加工技術を持つ企業群に熱いまなざしが注がれた。
受注企業からは「今後の案件について相談があった」など先行きをにらんだ商談が各ブースで繰り広げられた。年々、拡大傾向が続く山形県広域商談会。モノづくりの匠(たくみ)たちが集う場としての発展を願いたい。
(2018/8/29 05:00)