[ ICT ]
(2018/9/18 13:30)
ソフトウエアメーカー、米セールスフォース・ドットコムの会長兼共同創業者で資産家のマーク・ベニオフ氏は、米誌タイムの買収を通じて影響力をシリコンバレー以外にも広げる考えだ。
ベニオフ氏(53)と妻リンさんは、1923年創業の老舗ニュース雑誌タイムをメレディス社から現金1億9000万ドル(約212億円)で買収することに合意した。ベニオフ氏は長年、サンフランシスコで個人的な慈善事業や公共事業への企業スポンサーシップを通じて影響力を拡大してきたが、今回の買収を通じメディア界の大物として全米レベルで注目度を高めそうだ。
今回の取引は、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)による2013年の米紙ワシントン・ポスト買収を想起させる。ベゾス氏が2億5000万ドルで買収した同紙についてトランプ米大統領は、アマゾンにとって「高額なロビイスト」だと述べ、批判の矛先を向けていた。
ベニオフ夫妻は同誌の日常業務や編集方針には関与せず、経営は現在の首脳陣が引き続き担う。発表資料によると、セールスフォースは今回の取引とは無関係で、ベニオフ夫妻が個人的に買収する。タイム誌買収は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じた。買収は向こう30日以内に完了の予定。(ブルームバーグ)
(2018/9/18 13:30)