[ ICT ]
(2018/11/11 14:00)
米スプリントはマイクロソフトのインターネット電話サービス「スカイプ」の通信速度を抑制していることが、ノースイースタン大学とマサチューセッツ大学による調査研究で新たに判明した。
調査はインターネット接続を試験するため研究者が開発したスマートフォンアプリ「Wehe」を使い、消費者10万人余りを対象に実施。試験結果から得られた情報は研究者によって集計・分析され、特定のモバイルサービスでデータ通信が減速や抑制されていないかどうかを確認した。
分析によると、米国の大手通信事業者の中では唯一、スプリントがスカイプの通信を抑制していたことが判明した。1月18日から10月15日の間に実施された試験で、ユーザーが2回連続で行ったフル試験1968事例のうち速度抑制が検出されたのは全体の34%。速度抑制はたびたび発生しており、全米各地に広がっていた。「アンドロイド」搭載電話のユーザーは、アップルの「iPhone(アイフォーン)」のユーザー以上に影響を受けていた。
同アプリを開発した研究者の1人、デービッド・チョフネス氏は、「電話サービスの提供者で自社の通信網でIPサービスを提供するなら、他の電話サービス事業者によるインターネット経由のサービスを制限できないはずだ。純粋な常識的観点からみて、反競争的に映る」と指摘した。
スプリントの広報担当、リサ・ディミノ氏は同社が「スカイプや個々のコンテンツプロバイダーをこのような形で選別してはいない」と説明。マイクロソフトはコメントを控えた。(ブルームバーグ)
(2018/11/11 14:00)