[ ICT ]
(2018/12/6 14:30)
米アップルは5日、来年にも中国でAIスピーカー「ホームポッド」を発売することを明らかにした。アマゾン・ドット・コムやグーグル製品の中国向け販売を上回る可能性がある。
アップルは中国の自社ウェブサイトに、「2019年の早い時期」に発売すると書かれたバナーを掲載した。香港のウェブサイトも同様の措置を発表した。このサイトによると、価格は2799香港ドル(約4万500円)で、米国などでの価格設定にほぼ並ぶ水準だ。
ホームポッドはまず米国、オーストラリア、英国で今年2月に投入され、6月にカナダ、フランス、ドイツに販売地域を広げた。10月にはメキシコとスペインで発売した。
中国の巨大なインターネット市場に参入する主要な米国のAIスピーカーのメーカーとしてはアップルが一番乗りとなるだけに、中国での発売は注目に値する。アマゾンやアルファベット傘下のグーグルは現時点で自社のAIスピーカーを中国で販売していない。 小米(Xiaomi、シャオミ)やアリババといった地元の企業が中国のAIスピーカー市場を支配している状態だ。
アップルのデジタル音声アシスタント「Siri(シリ)」はグーグルのデジタルアシスタントやアマゾンの「アレクサ」と異なり、広東語や北京語に対応しているため、アップルは中国のAIスピーカー市場で優位にある。同社は既に「iクラウド」や「マップ」、「アップル・ミュージック」など多くの統合サービスを中国や香港で提供しているが、グーグルは中国本土でのインターネットサービスを制限されている。
今のところホームポッドは「エアポッド」などアップルの他のアクセサリーに比べると売れ行きはいま一つだが、海外で継続的に販売地域を広げることで見通しが改善する公算が大きい。(ブルームバーグ)
(2018/12/6 14:30)