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[ 科学技術・大学 ]
(2019/1/2 08:00)
NASAの探査機「ニューホライズンズ」(左)と太陽系の外縁にある小天体「ウルティマトゥーレ」の想像図。3日にも接近時の画像が公開される予定だという(NASA提供)(クリックで拡大)
【ワシントン=時事】米航空宇宙局(NASA)は1日、探査機「ニューホライズンズ」が米東部時間1日午前0時33分(日本時間午後2時33分)に、太陽系の外縁にある小天体「ウルティマトゥーレ」に接近したと発表した。太陽からの距離は約65億キロメートルで、宇宙開発史上、人工物体が近づいた最も遠い天体となった。
ウルティマトゥーレは、海王星の外側で小天体が円盤状に広がる領域「カイパーベルト」にある。接近時に撮影された画像では、二つの球体をつなげたひょうたんのような形状に見え、長さ35キロ、幅15キロメートルほど。探査機は表面から3500キロ以内を、時速5万1500キロメートルという高速で通過した。
観測成果は、太陽系の形成過程を探る重要な手掛かりになると期待されている。AFP通信によると、探査チーム研究者は「地質の組成、大気や衛星の有無など、われわれがウルティマトゥーレについて知ることはすべて、太陽系の天体がどういう状況下で形成されたのかを教えてくれるだろう」と語った。
ニューホライズンズは2006年1月に打ち上げられ、15年7月には準惑星の冥王星から約1万2500キロメートルにまで接近。冥王星の赤道付近にある3500メートル級の山脈など、地表の詳細な画像を送信してきた。
(2019/1/2 08:00)