[ ICT ]
(2019/5/9 14:00)
アップルは初のインド直営店を設置する候補地の最終リストを完成させたと、同社の計画に詳しい複数の関係者が明らかにした。アップルは世界で最も急速に成長するスマートフォン市場を持つインドでの取り組みを強化している。
社外秘だとして関係者が匿名を条件に語ったところでは、アップルはムンバイの一等地数カ所に狙いを定めており、今後数週間以内に最終決定を下す予定。候補地は同社の直営店があるニューヨークの5番街やロンドンのリージェント・ストリート、パリのシャンゼリゼ通りに匹敵する場所だという。アップルはこれまで現地調達要件を満たしていないとして同国での直営店開設を禁じられていたが、現在はインドに製造拠点を移しつつあり、出店について政府と協議を進めている。
アップルは、小米科技(シャオミ)やVivo(ビボ)といった安価な中国ブランドが消費者に選好されるインドでの足場固めに苦戦している。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は特に中国での劣勢を受け、急成長するインド市場へのてこ入れを表明。インドで製造すれば20%の関税を回避でき、端末の競争力を高めることも可能になる。
アップルの事業全体に占めるインドの割合が極めて小さいことから、地域別の売上高で同国単体の数字は公表していない。直近の四半期で、売上高の内訳は米州44%、大中華圏18%で、インドを含む他のアジア太平洋地域は約6%だった。(ブルームバーグ)
(2019/5/9 14:00)