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【電子版】インド、無人月探査機「チャンドラヤーン2号」打ち上げ 着陸成功なら世界4カ国目

(2019/7/22 20:00)

インド南部アンドラプラデシュ州スリハリコタの宇宙センターから打ち上げられた無人月探査機「チャンドラヤーン2号」(22日、AFP時事)インド南部アンドラプラデシュ州スリハリコタの宇宙センターから打ち上げられた無人月探査機「チャンドラヤーン2号」(22日、AFP時事)

【ニューデリー=時事】インドは22日、南部アンドラプラデシュ州スリハリコタの宇宙センターから無人月探査機「チャンドラヤーン2号」を打ち上げた。地元メディアによると、9月6日ごろに月面に着陸する予定。成功すれば旧ソ連、米国、中国に次ぎ4カ国目となる。

 チャンドラヤーンはヒンディー語で「月への乗り物」を意味し、目的地は月の南極地域。太陽光が当たらず、氷の状態で水が存在しているとされる。インド宇宙研究機構(ISRO)は「南極地域への着陸は世界初。地形学的研究や鉱物学的分析の深化に寄与するだろう」と説明する。

 チャンドラヤーン2号は、運搬用のロケットや着陸機、地球との通信を受け持つ軌道周回機、探査車で構成されている。打ち上げは当初今月15日の予定だったが、ロケットからの燃料漏れの影響で延期されていた。

 インドは2008年、月を周回する無人探査機「チャンドラヤーン1号」の打ち上げに成功。13年に無人火星探査機「マンガルヤーン」を打ち上げ、翌年、アジアの国として初めて火星周回軌道への投入に成功した。

 モディ首相は昨年、独立75周年を迎える22年までに有人宇宙飛行を実現させると宣言。インドは今年3月には、米国、ロシア、中国に続き、宇宙空間にある人工衛星をミサイルで破壊する実験に成功した。

 インドは近年、年約7%の経済成長を続けており、宇宙開発の推進で国際的な存在感をさらに高め、国威発揚にもつなげたい思惑がある。また、月での資源開発に関し、隣国の中国や米国に後れを取りたくない意向もあるとみられる。

(2019/7/22 20:00)

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