[ ICT ]
(2019/8/9 12:30)
【ロイター時事】米SNS大手フェイスブック(FB)が顔認証技術によるデータ収集の違法性を問われた集団訴訟で、サンフランシスコの連邦第9巡回控訴裁(高裁)は8日、集団訴訟の棄却を求める同社の訴えを退けた。今後訴訟は地裁に差し戻され、同社は数十億ドルの賠償責任を追及される可能性が出てきた。
イリノイ州のユーザーらは2015年、同社による顔認証技術を使った生体認証データの収集は同州の生物測定情報のプライバシー法(BIPA)に違反しているとして集団訴訟を提起した。一方同社は、原告らは個別の訴訟が必要などと訴えていた。
原告の申し立てによると、同社は顔認証技術によって、投稿された写真からフェイスブック上の友達を判別できるようにした。
控訴裁判事は集団訴訟は可能だと認定。無許可で顔型を使用しているとされる点について、「私的な事柄や具体的な利益を侵害している」と指摘した。
集団訴訟の代理人弁護士は「生体認証データは非常に慎重に扱うべきもので、漏えいすれば取り返しがつかない。番号を変更できるクレジットカードなどとは違い、顔は変えられない」と訴えた。 同社はコメントの要求に応じていない。
(2019/8/9 12:30)