(2019/10/23 05:00)
水上航行ができる強みを生かし、水中観測も可能に
スペースエンターテインメントラボラトリーは、飛行性能に優れ、自律制御による広範囲の観測を実現する飛行艇型ドローンの開発を推進している。福島県南相馬市を拠点に実証試験を行い2020年度の実用化を目指す。このドローンは固定翼の採用により、一般的なマルチコプター型ドローンと比べてはるかに高速で長距離、長時間の飛行が可能で、併せて飛行艇型という特徴を生かし河川や湖、海上など広い水域での安全な離着水ができるという二つの優れた機能を併せ持つ。
製品化の段階では、時速70〜80キロメートルの巡航速度と120分以上の航続時間を見込んでいる。空中から水面や地表を観測できるだけでなく、海上を航行することで水面から水中の状況も観測もできる。金田政太社長は「ユーザニーズに応えるカスタマイズ可能なプラットフォームとしての製品開発を推進する」とし、水産業や防災、捜索救難、農業分野などでの利活用を提案していく。
多彩なセンサーの搭載が可能で、リモートセンシングによって様々な情報を観測・取集できる。高解像度カメラ、サーモセンサーを使用した海難救助や地表・海面温度観測、ソナーを活用した深浅測定や漁場調査など、飛行艇型である強みを生かした低コストでの事業化が期待できる。
金田社長は「カメラやロボットメーカー、計測器商社などとも連携して、福島から世界に発信する新たなソリューションにつなげたい」と強調する。地元企業との連携も深めて、急速に発展するASEAN諸国や海洋国など海外での顧客開拓も促進していく。
株式会社スペースエンターテインメントラボラトリー
連載#08
所在地 福島県南相馬市原町区萱浜巣掛場45-76(本社:東京都大田区)
社長 金田 政太氏
設立 2014年(平成26年)
資本金 50万円
社員数 4人
Powered by 「ふくしまみらいチャレンジプロジェクト」(経済産業省委託事業)
(2019/10/23 05:00)