(2020/1/8 05:00)
丁寧な給排水衛生設備工事の仕事ぶりを伝えたい
ワイエンジンが製作する、水道管など鉄製の配管を活用したビンテージ調インテリアが注目されている。
日本産業規格(JIS)の鉄管を切り出し、継ぎ手とともにねじ加工、塗装までを全て現役の配管工が手作りで行う。イスやテーブルのほか、卓上ライト、ワインラックなど様々な家具を製作。DIY(日曜大工)で簡単に組み立てられる塩化ビニール管の製品に比べ、重厚かつ無骨な雰囲気をまとった製品に仕上げていく。
同社は給排水衛生設備工事が主力。配管は通常、一般に人目につかない所で使われるが、「丁寧な仕事の成果を、多くの人に見てほしいという思いがあった」(横田中社長)。インスタグラムで海外の家具を見ているうちに様々なアイデアが浮かび、初めにトイレットペーパーホルダーを作ったのがきっかけ。3年前から事業化に取り組んだ。
ブランド名の「i-inai(いいない)」は、福島弁で「いいね」を意味する。デザインは横田社長をはじめ社員が考案。オーダー品にも対応するが、「製作が困難な形状にこそ経験が生きる」(同)という。
東日本大震災での避難を機に富岡町から郡山市に本社を移転した。現在は復興半ばの浜通り地区で施工工事が忙しく、社員総出で現場に通う毎日のため、「インテリア部門で手が足りない」(同)のが悩みだ。
企画品はネット販売中。全国の展示会ではバイヤーの関心も高く、「ファッション系店舗の内装など、BtoB分野での拡販を目指す」(大内正幸総務課長)としている。
株式会社ワイエンジン
連載#11
所在地 福島県郡山市芳賀2‐8‐17
社長 横田 中(なおし)氏
設立 2000年(平成12年)
資本金 500万円
社員数 10人
(i-inaiのブランドサイト)http://i-inai.jp/
Powered by 「ふくしまみらいチャレンジプロジェクト」(経済産業省委託事業)
(2020/1/8 05:00)