(2020/3/12 20:00)
原子力発電施設の工事にも対応
原子力発電、火力発電、太陽光発電などのプラント設備メンテナンスを得意とするプロフィットは、篠田将典社長が個人事業として富岡町で創業。2012年に法人化し、秋田県の能代火力発電所や宮城県の女川原子力発電所など東北6県でプラント施設のメンテナンスを行っているほか、北海道ではガス発電設備の電気装置メンテナンスも手がける。
福島第一原子力発電所事故を受け、現在いわき市に事務所を構える同社の強みは、資格取得者が多いこと。入社後には国家資格取得に向けた技能講習を受講してもらい、複数の資格取得をサポート。放射線管理教育、線量教育や理解度テストも受けてもらうため、テロ対策を含め個人管理が年々厳格化している原子力発電施設の工事にも対応できる。このため、例えば電気設備関連の資格取得者が土木の現場を管理するなどフレキシブルに仕事ができる体制を構築している。施工や現場管理を一括で請負えるため、工事の元請け企業も管理が容易になる。
社員教育に熱心な同社だが、一番の悩みは「東日本大震災以降の慢性的な人手不足」(篠田社長)。全国で求人を募集しているが、他県から入社した社員の定着率は高くない。「除染作業からオリンピック関連工事に移動した人もいる。オリンピックが終われば人手不足も解消されるのでは」(同)と見る。
本業の傍ら、社屋の2階では、フラワーキャンドルやハーバリウムの教室を開催。遠くは会津若松市からも受講生が来る。復興支援イベントにも毎週のように出展。富岡町に「早く人が戻ってきてくれれば」と篠田社長は期待を込める。
株式会社プロフィット
連載#15
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(2020/3/12 20:00)