(2020/3/12 20:00)
航空機部品のエンジン回りの試作開発などが得意
航空機部品の加工を手がけるエイチ・エー・ティー。主にエンジン回りの試作開発などを得意とする。航空機関連の製造に不可欠ともいえる「JISQ9100」もすでに取得している。福島事業所(福島県南相馬市)の開設は2009年。開設直後にはリーマン・ショックによる景気の落ち込み、2011年3月の東日本大震災によるさまざまな影響による事業継続の危機を乗り越えてきた。吉田隆史社長は「ここ3年ぐらいで、ようやく落ち着いてきた」と先を見つめている。
同社は放電加工やウオータージェット加工、5軸マシニングセンターなどによる機械加工による高度な精密加工が強み。一層のセールスポイントが非破壊検査業務の総合プロデュースを自社で展開していることだ。
力を入れているのが計測機器の校正業務。校正施設の国際規格「ISO/IEC17025:2017認定」を米国の認証機関から取得しており、同機関と相互承認協定を結ぶ国際試験所認定機構(ilac)、アジア太平洋試験所認定協力機構(APAC)でもエイチ・エー・ティー発行の試験報告書が有効になる。現在の対象機種は照度計、紫外線強度計、輝度計。今後は、年内中をめどに「圧力・温度」にも認証の対象を広げていく考え。
現在、福島県の沿岸部・浜通り地区では、国が推進する「福島イノベーションコースト構想」に基づいて、同地区には無人航空機(ドローン)や災害対応ロボット、自動運転ロボットなどロボット関連分野の集積が期待される。吉田社長は「世界に目を向けたモノづくりを支えていきたい」としている。
株式会社エイチ・エー・ティー
連載#16
所在地 福島県南相馬市原町区信田沢字下信田210(本社:東京都国立市)
社長 吉田隆史氏
設立 1998年(平成10年)
資本金 1000万円
社員数 40人
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(2020/3/12 20:00)