(2020/3/18 05:00)
公共交通機関、自動車、食品加工関連分野向けモノづくりに注力
1974年創業の斎藤工機。福島県川俣町に本社を置く。治工具や機械部品の加工から組み立て全般を手がけている。多品種、小ロット生産が強みで各種工作機械を持つ。手のひらサイズから約2メートルサイズまでの幅広いニーズに対応。公共交通機関、自動車、食品加工関連分野向けなどのモノづくりに注力している。
経営ビジョンに掲げるのが「幸せをひろげる会社」。2015年に現会長の父親からバトンを受け取った齋藤典信社長は「次の世代にモノづくりを伝えていきたい」と話す。斎藤社長は川俣生まれの川俣育ち。地域からの成長に意欲を燃やしている。
これまで会社を支えてきた伝統と新たな価値観の融合を進める斎藤工機。現在社員の平均年齢は30代後半という。40代の社長を先頭に次代をにらんだ人づくりに力を注いでいる。約3年前には社内にメンター制度を導入。直属の上司とは別に社員の相談を受けるサポート役を設けた。当初のメンターは1人、19年から4人体制とした。新卒採用の新入社員が抱える社内外での悩みなどを聞いて、助言するメンター。齋藤社長は「モノづくりは人づくり」と若手の成長に期待を寄せる。
採用については地元からの採用に目を向ける。そのために入社希望の学生らには積極的に工場見学を呼びかけている。量産ラインを持つ工場との違いなど、さまざまなモノを作る製造現場とはどんなところなのか。実際に工場を体感し、モノづくりに興味をもってほしいからだ。
地域からの成長に向けて、齋藤社長は「これからも気を引き締めてやっていく。将来的には自社製品を生むのが夢」と先を見つめている。
株式会社斎藤工機
連載#18
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(2020/3/18 05:00)