食物アレルギーを気にせず食べられる米粉クッキー 世界に羽ばたく【PR】

(2020/6/10 05:00)

 無農薬など、こだわりの製法で米作りを行うエコライス新潟。米の栽培だけではなく、様々な米製品の製造も手掛ける。同社が生産する乾燥米「アルファ米」は災害備蓄品として多くの自治体で採用されている。

同社は海外向けに5年ほど前からグルテンフリーの米クッキー等、食物アレルギー向けの製品を手掛けている。これらの製品の広報には経済産業省中小企業庁の『JAPANブランド育成支援等事業』を活用して、海外へのPR活動を実施した。現在では同製品以外の輸出を手掛けるなど、販路の拡大につながった。

  • エコ・ライス新潟が手掛けたクッキーをUAEの展示会でPRした。

JAPANブランド育成支援事業とは?

 地域中小企業の販路拡大など、需要獲得のために国内や海外への展開を支援する事業。

 中小企業の販路拡大やブランド確立を支援することで地域経済の振興に寄与することが目的だ。

官民共同で挑んだ世界挑戦

 同社が食物アレルギー向けに食品を製造し始めたきっかけは、2004年の新潟中越地震と2011年の東日本大震災での避難所での光景だという。豊永有代表取締役は「避難所では食物アレルギーの人が多くいた。避難所での光景を見て、アレルギー向けの食品を作ろうと決めた」と当時のことを話す。もともとは日本国内向けの食品であったが、外国人が多く住む自治体から「外国人が内容を理解できる備蓄品が欲しい」との要望を受け、現在では6か国語に対応したパッケージを用意するまでになった。この経験から海外への販路拡大を積極化した。

 実際に海外展開を検討するのにあたり課題となったのが輸出に関する「経験」と「知識」。食品のアレルギー規制は各国により異なり、日本国内で販売する食品をそのまま輸出することは難しい。また、各国の貿易ルールやロット管理など分からないことだらけだった。

 そこで活用したのが中小企業庁の『JAPANブランド育成支援等事業』だ。日本貿易振興機構(JETRO)に貿易ルールや手順の相談を計5回ほどし、輸出での不安を払拭することができた。また、中東やフランスでの展示会出展や広報でも、JETRO現地事務所においてサポートを受けた。「国内、国外でのサポートのおかげで不安なく、輸出に必要な経験と知識を学べた」と課題を解消に役だったという。これを契機に同社は各国のアレルギー基準の遵守だけではなく、「ヴィーガン食」や「ハラール対応」など新しい価値を付加した食品の投入するなど商品ラインアップを広げた。

 知名度の向上のため、UAEで行われるイスラム圏最大の展示会である『GULFOOD』に出展し、イスラム諸国やEUの食品関係者にPRした。クッキーに使用する砂糖の甘酒への変更やトランス脂肪酸を使用しないなどの特色のほか、「生産者の顔が見える点をバイヤーには評価してもらえた」(豊永代表取締役)と高評価を得た。展示会での商談にてUAEの現地企業との取引が決定し、輸出が決まった。

  • 展示会にてバイヤーに米の生産者とパティシエが魅力を説明した。

地域経済の活性化に取り組む

 同社は海外輸出を機に、工場の設備を輸出相手国に合わせ改修した。また、それまで海外向けだった商品を国内向けに販売を始めた。「逆輸入」の形で国内にも販路を広げたのだ。

 豊永代表取締役は「JAPANブランド育成支援等事業を利用することで海外との取引や衛生基準などを学ばせてもらった」と話す。同社のみでは各国に合わせた食品規制への対応や、輸出業務などを行うのは負担が大きかった。販路の拡大だけではなく、企業としての新たな知識を得ることができたという。

 エコライス新潟のように、地域の名産品の販路拡大を支援するのが、「JAPANブランド育成支援等事業」だ。今回は電子商取引(EC)やクラウドファンディング、オンライン商談会など、新しい商流へ挑戦する中小企業向けの支援策になっている。申請期間は6月8日(月)~29日(月)と6月30日(火)~7月22日(水)の計2回。それぞれ申請前に事前連絡が必要。詳しくは「JAPANブランド育成支援等事業(特別枠)」HPまで。

【詳細・お問い合わせ】

JAPANブランド育成支援等事業

詳細はコチラ

提供:中小企業庁(JAPANブランド育成支援等事業)

(2020/6/10 05:00)

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