リケジョｎｅｏ（115）岡本工作機械製作所・佐竹志保さん

チームワークの大切さ学ぶ

（総合１から続く） 群馬大学工学部生産システム工学科に入学し、機械設計や機械加工を学んでいたのですが、当時はメーカーでの仕事に強いこだわりはありませんでした。就職活動でいろいろな企業を見学する中で完成品に興味が湧き、世界最大級のベッド研削盤を見てカッコいいなと感じ、岡本工作機械製作所を志望しました。

今の仕事には３年前から取り組んでいます。注水装置を手始めに、少しずつ難しい仕様の設計を任されるようになりました。これまでで一番大変だったのは、２年前に携わった超精密研削盤の開発です。日に日に増える不具合を自分で解決しようとしたのですが、かえって問題が大きくなり、納期に間に合わせるのが難しくなってしまったんです。

この時に学んだのはチームワークの大切さです。落ち込んでいた私に当時の係長が「組織のみんなで頑張っているのだから、うまくいかない人を助けるのは当たり前だ」と声をかけてくれました。誰かに頼ることは悪いことではないと感じ、気が楽になりました。

問題が発生した場合にはすぐ報告するように心がけています。うまくいかないことや疑問があれば先輩に助言を求めますし、違う視点の意見を聞けるので勉強になります。

社内では女性の管理職が増えていますが、部下をサポートする立場への憧れはまだありません。このまま設計の現場にいた方が楽しいのではないかと思っています。

休日の楽しみはウェブ漫画を読むことや、録画したアニメーション番組をまとめて見ることです。技術開発部だけでなく生産現場にもアニメ好きの人がいて、世代に関係なく打ち解けられる利点があるんですよ。（文＝群馬支局長・古谷一樹、写真＝高山基成）

◇岡本工作機械製作所　技術開発本部製品開発部　要素プロセス開発課要素開発係　佐竹志保（さたけ・しほ）さん