(2020/10/14 05:00)
蓄光商材「ルナウェア」
コドモエナジーは、環境商材の研究開発と製造販売を手掛けている企業。同社の主力製品は有田焼の製法を応用した蓄光商材「ルナウェア」だ。開発までに約10年を要した同製品は暗闇で最大12時間発光するため、災害時の停電や避難誘導の際に力を発揮する。さらに発光の際に電気を使わないなど、環境負荷が低い。その上、月々のランニングコストが不要になる点が特徴だ。実際、東京メトロのホームや通路での避難誘導標識として採用されている。それ以外にもイルミネーションなどのエンターテインメントの場面でも利用され始めている。これらの点が評価され、2012年には「第4回ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞」を受賞した。
同製品の生産はすべて2014年に開設した福島県川内村の川内第一工場で行っている。大阪市に本社を置く同社が川内村で製造を行う理由について、岩本泰典社長は「ルナウェアは災害が起きた時に人の命を守る製品。だからこそ、震災の被害を受けた福島県を盛り上げたかった」と思いを語る。国内向けだけではなく、海外への販路拡大も目指す。タイではすでにタイ国鉄での採用実績があるが、その他の東南アジアやアメリカでの導入事例の増加を目指す。そのため同工場では7名の従業員を雇用しているが、今後生産能力の拡大するため、従業員の採用を積極的に行っていく考えだ。
岩本社長は「ブラックアウトなど考えると、電気を使う誘導標識では不十分」と語るように電気を使わないことへの需要はある。また、子供向けのおもちゃを製造するなど自社の技術に幅広く興味をもってもらう取り組みも行っている。
コドモエナジー株式会社
連載#06
所在地 (工場)福島県双葉郡川内村大字下川内字砂田334/本社:大阪市
社長 岩本泰典氏
設立 2004年
資本金 1億円
社員数 15人
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(2020/10/14 05:00)