(2021/11/22 05:00)
給湯器をはじめガス器具の不足が深刻になっている。「10月までに調達が正常化すると踏んでいたけれど、戻らない。寒くなって、お客さまの声が日に日に厳しくなっている」と大手ガス会社の幹部。
メーカー各社は一様に納期遅れを予告。在庫がない機種は1カ月以上も待つという。家庭では故障の間、風呂に入れない。アパートの家主が入居者に故障中の銭湯代を補償する例も出ているとか。
足りないのはワイヤハーネス(組み電線)だ。労働集約型製品の代表で、早い時期に人件費の低い新興国に生産を移転した。その現地生産が、コロナ禍で停滞している。
「構図は自動車産業などと全く同じ」と関係者。高度な技術力が必要なわけでもなく、少しずつ分散して製造するには適さない。“サプライチェーンの強化”というお題目だけでは対処できない要素を含んでいる。
家庭用のガス器具のユーザーは、故障してからガス会社や販売店に連絡すれば数日で交換してくれると期待している。ただ最近は損耗を予防的に知らせる機能を搭載した機種もあり、これを活用すれば前もって交換することも可能だ。目先の危機には間に合わなくても、将来に備えた賢さを身につけたい。
(2021/11/22 05:00)
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