(2021/12/29 05:00)
時間の感覚とは不思議なものだ。時間の長さは同じでも、長短の感じ方は環境や条件によって異なる。在宅勤務が増えて体感時間が変化したとの調査結果もある。
「人間の感覚の大きさは、受ける刺激の強さの対数に比例する」。19世紀のドイツの生理学者エルンスト・ウェーバーが実験から法則を導き出し、弟子で物理学者のグスタフ・フェヒナーが定式化した。
法則は時間の感覚にも当てはまる。時間の経過に注意を向ける頻度が高いほど時間はより長く感じられる。逆に頻度が低い場合や時間の経過以外の事柄に注意が向けられる場合は体感時間が短くなる。
在宅勤務で朝から一つの仕事に没頭し、気がついたら日が暮れていた。仕事が生きがいという人は除き、こうした働き方は体感時間が短くなり実際の時間を損したことにならないか。仕事の効率も悪く長続きしないのでは。
知人は仕事の合間に家事やジョギングを取り入れてメリハリをつけ、時間の経過を意識するようにしている。コロナ禍が2年近くになり在宅勤務も進化しているようだ。企業は社員が得た知見やスキルをウィズコロナ時代の働き方改革に活用したい。コロナ禍を痛みだけで終わらせないために。
(2021/12/29 05:00)
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